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永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

性転換手術は、北欧で始まって以来


世界中に広がってきた。


 


日本では、かつては人知れずひそかに行われた手術だった。


しかしまともな性転換手術はできなかった。


 


かつての患者さんは、男性患者で、単にペニスの根元を切断されて、


睾丸摘出術を受けただけのひどい状態の手術を受けて、


その後、色々な病院をを転々として


私の元に診察しに来られて、「きちんとした女の体になりたい」と言ってこられた方もいた。


もう、この状態では男の体に戻す事は不可能で、


精神的には完全に女性であった。


ここまでの状態とされている患者さんは、女性の体にするしかないと言う事で


尿道口を女性の正しい場所に移動する手術をした後


膣形成術及び女性性器外観部形成術を複数回行って、


ようやく、再建が完成したときには、患者さんから非常に感謝された事がある。


 


それから何年か経過した頃


 


日本も、遅ればせながら埼玉医療センターにおいて


原科教授が大学病院としては初めて性転換手術を開始した。


性同一障害と言う精神科医の診断があり、大学の倫理委員会が承認して初めて


手術が認められるシステムとなっていた。


これで、性転換手術は社会に認知された手術となった。


マスコミも当時は大々的に取り上げたものだった。


現在までに200例を越す性転換手術が行われたとの事である。


 


今年になり原科教授定年退職を向かえる事となり


埼玉医療センターは、性転換手術を中止してしまった。


理由は、性転換を出来る医者がすぐには見つからない事だ。


患者さんは、突然の中止で困っているはずだ。


 


その後、性転換手術は、岡山大学医学部で「光嶋 勲教授


女性患者を、男性にする性転換手術を正式にスタートさせてから


始まっている。


男性化手術の方が実は特殊な困難な手術となる。


このときはあまりマスコミは取り上げなかったが


この手術法は、


組織移植手術において細い動脈や静脈を顕微鏡下に縫合するというマイクロサージャリー


の特殊で確実なテクニックを必要とする手術で、


学問的にも世界の論文ジャーナルに正式に記載されている。


 


光嶋教授はその後、現在では、東京大学の教授となっている。


だから、女性を男性にする手術を希望するような患者さんは


東京大学形成外科で相談されると良いだろう。


 


 

今日は


先日レックリングハウゼン病の患者さんで、


体中に多発するタイプの腫瘍が出来ているために


少しずつ、局所麻酔で切除する方針となった患者さんが


月曜日に、3箇所切除術をしていた。


 


今日は術後経過を、見せに外来に来られた。


経過は良好で、消毒を済ませ、


「傷の痛みはどうですか?」と、質問した所。


「まったく、痛みはありません」との事だった。


 


当院では、切除部は、皮膚の下で、


中縫いを細かくかけて縫合しているので


皮膚の表は縫合しなくても良い。


だから、表には縫った跡が残らずにすむ。


 


レックリングハウゼン氏病は、子供のうちには無かった腫瘍が


成長すると、出来てくる。


多発する場合や限局する場合など様々である。


どこに出来てくるかは、出来てみないとわからない。


 


ただし、顔面に局在する場合には、


特に目の周りに出来た場合には、


レックリングハウゼン氏病特有の腫瘍の増殖形態をとることが多い。


 


目の周りから出来た腫瘍は、


眼球を押し出すように腫大していく特徴がある。


やがて、目は前に押し出されるだけではなく


下の方へと腫瘍と共に垂れ下がってくる。


まるで、ロウソクのように垂れてやわらかく腫大して来る。


また、目の周りの上で、脳と、の間の骨が融けてしまうために、


脳の周りをカバーしている硬膜が、


脳と共に本来は目の入っているスペースにまで下垂するので、


益々目が押し出されて下垂してしまう。


ついに目は失明してしまい、眼球は小さくなり


黒目の部分は、金色に変化してしまう事になる。


脳硬膜は、心臓の拍動と同じように拍動しているために


目と共に飛び出したマブタも、拍動することになる。


この時期には、腫瘍の圧力により、目の受け皿である眼の周りの空洞が大きくなる。


 


又、頬部の噛むための筋肉を保護している頬骨弓と言う骨も融けて来る。


さらに進展すると頬も垂れ下がり、顔面神経麻痺の状態となるために


口唇も垂れ下がり、よだれが止まらなくなる。


結果として発音がしにくく言葉が他人からはわからなくなる。


又、下顎骨の関節の部分も融けてくる。


 


耳に進展すると、耳も肥大し下垂して来る。


外耳道が長く引き伸ばされて、空気が通りにくく掃除もしにくくなる結果として


耳垂れがとまらなくなる。


いずれにしても30代後半まで次第に腫大して行き、


それ以降は止まることが多いとされている。


 


このような症例に対する手術は世界の形成外科医が挑んできた。


多くの論文が存在するが、左右対称な結果を得る事は不可能だった。


形成外科医の広範囲の能力と、芸術的能力の全てが必要とする治療となる。


 


永田小耳症形成外科クリニックは、


厳しい状態となったこのような患者さんを全身麻酔下に6回の手術を行って


左右対称といえるところまで治療する事に成功し


昨年、イギリス形成外科学会ジャーナルに、論文を掲載した所である。


ホームページを御覧いただけると、参考になる。


 


 

本日は、レックリングハウゼン氏病の患者さんの


皮下腫瘍摘出術を3箇所行った。


この患者さんの場合は、


皮下腫瘍が全身のいたる所に多発するタイプであるために、


局所麻酔下に、少しずつ切除して行く事になっている。


今回で3度目の手術で患者さんも手術に次第に慣れてきたようだ。


まだたくさん残っているが、


外に出ている部分に関する腫瘍がまずほとんど無くなって


患者さんには満足していただいている。


 

ピアスをつけている人のうち、


はずしたり、つけたりと繰り返すうちに、ピアスの穴が傷つく事がある。


あるいはある特定の金属にアレルギーのある場合は、炎症を起こして


ピアスの穴が傷つく事がある。


傷から菌が入り慢性化すると、炎症を繰り返す事になる。


そして突然、赤く盛り上がってくる事がある。


次第に増大して硬く腫れ上がる。


直径は3センチ、大きい場合は6センチにまでなる事すらある。


もう一つの耳があるような大きさとなる。


これはケロイドと言う状態である。


中途半端に切り取るだけの手術では、もとより大きく成長する。


こうなったら


耳の再建を専門に行っているところを受診する事が最適だ。


このような症例に関する写真は


永田小耳症形成外科クリニックの「ピアス後のケロイド」を参考にしてください。

ピアスをしていて


思わず耳にショルダーバッグなどを引っ掛けて、


耳たぶが切れてしまうことがあります。


一瞬の事なのであまり痛みも無く、


本人は気がつかないこともあります。


ところが、耳たぶは血行が良いので、たらたらと出血し、


肩が血だらけとなってしまいます。


他人から「血だらけですよ。」と


指摘されて始めて気がつくことも多いのです。


応急的にガーゼを当てていると出血が止まります。


血が止まったからと安心してそのまま消毒だけしていると


裂け目には皮膚が出来てしまい


耳たぶは割れた形となってしまいます。


割れ方によっては、「先天性の耳垂裂」と同じ形となります。


このような場合は、治療するなら


形成外科の耳再建の専門病院が最も適しています。