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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

本日は、下唇の悪性腫瘍のため、

中国地方の病院で、下唇及び下顎部にまで及ぶ腫瘍切除及びその再建手術を受けたものの、

その瘢痕や下唇の左右不対象のため、

修正手術を希望されて当院へ来院された患者さんの手術を行った。

顔面の手術のため、患者さんのプライバシー保護の目的で

本日の手術写真をアップすることはできない。

手術はスムーズに進行した。

本日は、Face  Lift  [フェイス リフト]

の本格的な若返り手術を全身麻酔下で行った。

顔面の手術で個人が特定されてしまうために

本日は手術写真を掲載できないのが残念だ、


加齢とともに、人は顔面の下垂が起きる。

たるんで下垂した顔面は、本格的なフェイスリフト手術により

15歳から20歳も若返らせることが可能となっている。


15年ほど前、私がかつてフェイスリフトを行っていた患者さんが

わざわざインターネットで探し、来院されて本日の手術となった。

若返るという事は素晴らしいことだ。


明日は、小耳症の耳立て手術が予定されている。

本日は、「結節性硬化症」「プリングル病」、に対する剥皮術を行った。

顔面の頬部、鼻部及び下額部の皮膚に

米粒代の赤い隆起した良性の腫瘍が数多く出来る特有の疾患である。


永田小耳症形成外科クリニックのホームページの再建外科の最後に実例が画像で示してある。

この腫瘍は小さいものの皮膚の奥深くまで根を張っているので

根の部分を深くまで削り取っておく必要がある。

しかも腫瘍同士はすぐそばに発生しているので、無数に存在している。


通常の剥皮術の深さでは取りきれないほど深いので

その見極めが困難だ。

経験を必要とする。


レーザー治療などを行ってもほとんど変化しない。


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外傷性耳介のため、他の病院で再建手術を受けたものの不幸な結果となり
2009年9月4日再々建手術を行った。
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耳の後ろに移植されていた色が異なる皮膚を切除する。
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形の異なる耳介軟骨を摘出した。「
左上耳の後ろの色が異なる皮膚を切除した。
前胸部より採取した肋軟骨を、彫刻して、新たな肋軟骨フレームを作成した。
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皮弁を形成した。
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肋軟骨フレームを移植した状態。
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そして、2010年4月23日の耳立て手術日となった。
耳立て手術のデザインを示す。
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頭から薄い皮膚を採取した。
頭から血管膜を起こしたところ。
耳を後ろから支えて立てるために移植する肋軟骨ブロックを作成した。
P1020120.jpg
耳が立っている。
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耳が立っている。
耳の腫れは、入院中に引く。

その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。



本日は、顔面の前額に腫瘍が大きく出来たレックリングハウゼン氏病で、

半年前に腫瘍を切除して、ほぼ左右対称の顔面となった患者さんの

手術だった。


頬骨付近の骨が溶けた部分に肋軟骨移植を行い

顔面全体の左右対称性の微調整の手術を行った。

この手術は、顔面形態を左右対称にすることが最も重要な手術である。


今日の手術を写真入で紹介できないのは残念だ。

なぜなら顔面の手術のために、誰かがわかるからだ。


顔面に出来たレックリングハウゼン氏病の腫瘍は、

ただ大きく腫大しているばかりでなく

骨が溶けている部分もあるために

形成外科医としての応用力が試される特殊な手術だ。


患者さんの個人によって程度が異なり、

最終目標は、正常な形態なのだから、すべてオーダーメイドの手術となる。

しかも芸術的センスが必要な手術でもある。


このような意味で、小耳症の手術との共通点がある。