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永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

これまでこのブログでも述べてきたように、


小耳症といってもその形態はそれぞれに


全く異なりそれぞれに応じた手術が必要となります。


すなわち、皆さんが想像するよりも遥かに複雑なのです。


このブログの、カテゴリーの中で、


サルトル・小耳症」をクリックして


全て読んでもまだまだ書ききれていない部分が残されています。


それほど、各々の形態により手術法が全く違っています


 


手術法により分類すると小耳症は、


耳穴の無い耳垂残存型小耳症


不完全な耳珠のある小耳甲介型少耳症


耳珠と耳穴のある耳甲介型小耳症と、


大きく3種類に分類されます。


さらに無耳症があります。


 


それぞれに、ローヘアラインを伴う場合があります。


これだけあげただけでも4x3=12種類となります。


 


さらに、耳たぶや、耳穴


正常な耳の場所とは遥か遠く下や前にあるものがあります。


そのような場合は耳穴を正常な場所まで移動する手術が必要となります。


耳たぶが正常な耳の場所まで生きたまま届く場合と届かない場合があります。


耳珠が不完全ならば、完全な形に作り変える必要があります。


もはやこれだけで、限りなく種類があることになります。


 


さらにそれぞれのケースの作り直し手術があります。


そうなると、以前受けた手術法のどこが間違っていたのかを解き明かし


どこが捨てるべき組織か?どこが残せる組織か?


不足するようになった組織をどのような方法で再建するのか?


まさに超複雑なパズルを解くように、


組織の良好な血行の事を科学的に考慮し、


さらに2回目手術の耳立て術のための組織が残されているか?


まで、考え抜いた手術を行わなければならないのです。


 


すなわち、作り直しはほとんどが世界初の手術となるのです


だから、小耳症手術は、非常に困難なのです。


数学的かつ芸術学的かつ形態学的かつ医学解剖学的な


知識と腕と繊細な感覚と、長時間手術に耐え得る体力と安定した精神力が


全てそろって初めて可能な手術です。


 


馬鹿の1つ覚えで1日見学したら簡単に耳が作れるなどと誤解している医者には


絶対不可能な手術だという事が、


少しはわかっていただけたでしょうか?


 


さらに、国内では不可能な


補聴器なしで聞こえるように出来る手術を


確実に出来る世界1の海外のドクターとの国際協力連携や


顔面変形を直せる海外の世界1のドクターとの国際協力連携が


出来て初めてトータルな治療が出来るのです。


 


その上に 麻酔科の世界レベルのドクターに


麻酔をかけてもらえないような病院では


気管チューブ挿管が困難な顔面変形を伴うような症例では


簡単に気管切開をされてしまい、のどに傷が残ります。


 


永田小耳症形成外科クリニックが、


なぜ国内唯一の小耳症専門クリニックであるのか


その存在意義は、まさに、前述の全てが行えるので、


小耳症治療にとっては、最高の環境と理想の治療が行える


唯一の医療施設だからなのです。


 


 

患者さんにとっては


小耳症手術がすんで、


やれやれということになる。


しかしこれで終わりではない


 


術後の経過観察が非常に重要となる。


最低1年に1度のチェックが必要だ。


 


意外と耳をきちんと洗えていなかったりすると


気がつかない間に、大量の垢がたまり、


垢の下にばい菌が繁殖して、皮膚を傷つけ


体液が出るようになる。


さらに放置すると2ミリメートル下移植肋軟骨が露出する


そうなると肋軟骨が死んで溶けて


耳の変形の原因になる事もある。


早く対処すれば影響は少なくてすむが


放置すれば大変な事になる。


 


また、中にはけんか事故により、ぶつけて怪我をする人もいる。


医療従事者もほとんど小耳症の事は知らないほど


非常に特殊なので、近所の医者では対処出来ない場合が多い。


そういう場合でも、最低年に1度来院されていれば、


緊急時の時でも対処しやすくなる


だから、経過観察は絶対に必要なことなのです。363


 

本日は


第1第2鰓弓症候群を伴う


重度ローへアーライン小耳症の患者さんが外来に来られた。


すなわち、顔面半側萎縮症伴う小耳症だった。


 


9年前に、私がローヘアーラインを伴う小耳症手術を、行った患者さんである。


顔面が十分成長したので、


今回は、私が紹介した


台湾チャングン大学医学部形成外科


ユーレイチェン教授の所へ行って、


顔面を対称にする手術を行う事になった。


 


あらかじめ


この準備のため、2年前に私がチャングン大学から招待され


小耳症手術のデモンストレーション教育手術を行う時に、


この患者さんを連れて行き、


ユーレイチェン教授診察を受けてもらっていた。


国内で準備のための歯科矯正を時間をかけて行ってから、


今回の顔面骨切り手術が実現する事になった。


 


ユーレイチェン教授は以前このブログで、


写真入りでも紹介した教授で、


顔面手術分野世界第1人者である。「ブログの12月31日・12月28日・12月8日参照」


来月の手術後の結果、また、私の所へ帰ってくる。


世界1のレベルの結果が楽しみだ。


 


ローヘアーラインに関してはこのブログの


「2月16日・2月5日・2月1日・1月13日・12月14日参照」


 


 

今朝、36年前小耳症手術を受けていたが


不幸な結果となっていたため


 


当院で昨年暮れに小耳症手術の


第1回目再再建術を行った男性の患者さんが


経過を見せに外来に来られた。


時間の経過と共に次第に


耳の輪郭はっきりとし始めてきた。


 


昨年の手術前は、髪の毛を長くして耳を隠していたが


今回は、髪を短くしたヘアースタイルで、


耳を出して来院された。


そのヘアースタイルは患者さんにとって似合っており


男らしいさっそうとした感じとなっているではないか。


 


さらに輪郭が完全にはっきりとしてから


耳を立てる手術が待っているが、


 


現段階ですでに耳を出せる言う感覚になった事は


患者さんにとっていかによくなってきたかを物語る。


 


このように、再建された耳の形が良いか悪いか


患者さんの日常生活に、多大な影響もたらしている