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永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

正常な耳は、耳の上のほうで対輪が上に向かって2つに分かれて


上行脚下行脚とが存在しY字型になっている。


 


スタール耳とは,


さらに第3の脚外側にあるために、


[「外行脚」とでも名付けたほうがわかりやすいのだが、]


耳の上方外側が、とがっている変形を言う。


 


この耳は、ヨーロッパでは[悪魔の耳]と言われて嫌われるために、


よく手術される耳の変形の一つである


 


第3の脚とともに、とがった部分を切り取り縫合するか、


 


第3の脚の部分の耳の軟骨を90度回転させて反転して


その形が耳の陥凹の形に合えば、耳の軟骨を裏から補強するために移植する事で、


丸い耳にする事ができる。


 

立ち耳は、正常の角度の30度よりも、耳が立っている事を言う。


立ち方の程度が90度にまでなると、耳の対輪や上行脚が消失してしまっている。


さらに立っている場合は、小耳症を伴っている。


 


耳の大きさが正常なち耳の場合は、


耳の後ろで目立たないところに切開線を入れて


皮膚をはがして、耳の軟骨を露出させてから、透明な糸で、


軟骨を縫い合わせて、後ろに倒す。


その操作により、耳を表から見ると、


対輪、及び上行脚が形成され


なおかつ、耳が後ろに倒れて正常耳となる。


そして耳の後ろの皮膚のあまりの部分を切除して


細い糸で縫合すると、手術が完成する。


後は耳を保護するためのスポンジを耳の周囲に当てて


ガーゼを載せてカバーして置く。


2週間で抜糸し


3週間して軟骨が固まったら退院できる。


 


小耳症を伴う場合は、肋軟骨移植を伴う小耳症の手術が必要となる。


小耳症の場合は4週間弱の入院となる。

永田小耳症形成外科クリニックには、


小耳症患者さんが来られて手術されている。


両親は色々な職業をされている方がいるが、


中でも医者をされているかたが多い。


 


どんな経緯をたどるかと言うと、「形成外科医に、質問をした結果


となっている。その結果、子供さんをつれて


九州から北海道まで、ドクターの子供さんで小耳症の方が


当院で手術されることが多くなっている。


 


本日も、東北地方の、


ある大学関系の内科医の子供さんが小耳症で、診察に来られて、


手術の予約をされて、帰られた。


 


同業者ゆえに、小耳症の内容を、よくわかってのことか?


と思いきや、小耳症に関しては、


他の科の医者であっても、あまりよく知らない事が多い。


 


だから、とにかく、形成外科医に「日本一の小耳症治療するところはどこか」


と質問した結果、当院を紹介されて来られる事が多い。


 


自分の子が小耳症で無い限り、小耳症の事を知らない医者は多いのだ


 


 


 

小耳症手術の時には、


長時間の耳の手術であるために、


麻酔がかかってから、


患者さんの体位が、耳の手術をしやすいように体位変換を行う。


しかも、体の各場所が無理の無い状態で無ければならない。


 


当院では、小耳症の手術用のスペシャルに作った枕や


体を横向けにした際に使う特殊な支えの各種の枕の工夫を行い


体位を取っている。


 


この体位交換に当院では、慣れた看護士スタッフが行うために


麻酔導入から30分程度で完了できるが


 


私が他の大学病院で手術した時などは、2時間もかかったこともある。


 


手術中はもっと、差が出てくる


やはり特殊な小耳症の治には看護士の専門性重要で必要だ

当院は


日本で唯一つの、小耳症専門クリニックである。


すなわち、


一年中、途切れる事無く、


手術時間が8時間以上かかる小耳症手術毎週3件ずつ行っている。


だから、病室は、小耳症の患者さんばかりが常に入院している


こんなクリニックは世界中にも珍しい。


 


外来の患者さんもほとんどが小耳症の患者さんである。


 


このように、


多くの小耳症の患者さん達の診察を繰り返していると、


耳が無い小耳症の状態が、当たり前のような気がしてくる。


それほど、小耳症患者さんばかりなのだ。


だから、当院の看護士のスタッフも、自然と


小耳症のスペシャリストとなってしまう。


 


もし、小耳症専門看護士制度が出来たとしたら、


当院の看護士は全員がトップで合格するだろう。



特殊な包帯交換なので、当院では慣れたスタッフのおかげで、スムーズだが、


私が、他院で包帯交換を行えば、3倍もの時間を要する事になる。


 


小耳症のための、


耳をカバーするガーゼの束を


あらかじめ用意してあり


耳用ガーゼ」と呼んでいる。


 


小耳症の子供達は、


私が包帯交換するたびに言う「耳用ガーゼ」と言う言葉を覚えて


私が言う前に「次は、耳用ガーゼ。」と、看護士さんに言っている。


 


 


 


 


 

今日はよく晴れていて、


今年始まって以来の暑さになると言う事だ。


午前中には、退院の小耳症患者さんと、


入れ替えに、


 


明日の手術予定の小耳症患者さんの入院があった。


明日は、当院で作り直しの手術を半年前に行った大人の患者さんの


耳立て手術だ。


8時間予定となっている。


 


風邪もひいていないので


予定通り手術を行う事になる。


8時間手術の予定だ。


麻酔医に明日の患者さんの状態を書いてファックスを送った。


 


また、今年の秋の、アメリカ形成外科学会で行う


小耳症のインストラクショナルコースのタイトルを書いて


アメリカにファクスを送った。


 


午後は、外来だ。

鼻炎アレルギーの飲み薬と吸入を行うと


鼻水は止まり、夕べはよく眠れた。


もしかして、鼻アレルギーとなったかもしれない。


まだ鼻声だから、小耳症患者さんに風邪をうつさないように、


包帯交換はマスクを付けて行う。


 


とにかく、明日もまた小耳症手術が待っていると思うと


体が緊張を取り戻して不思議に風邪が抜けていくのがわかる。


やはり私にとっては


小耳症手術と言う適度の緊張状態が必要なようだ。