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永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

学問と言うものが理解できた真の科学者ならば、


知的所有権というものがどういうことかを理解できる。


 


しかしそれがわからない人たちが多いのが日本だ。


1959年に報告されたタンザー法と同じ形の肋軟骨フレームを使っているのに


それを書かない医者。


永田法の肋軟骨を使っているのにそれを書かない、言わない、医者がいる。


 


学会でもそのような事が多い。


 


私はイギリス形成外科学会誌へ世界中から送られてくる耳の論文の


論文審査員を行っているので、このような知的所有権を


無視した論文は、論文の参考文献として書き入れるように指導する。


そして、考察の中にも書き入れるように指導する。


そうした論文こそが、信頼の置ける世界に認められる論文となる。


 


そんなことを無視した人たちが、週刊誌のように、


うその、情報をいい加減に書いたり発信したりしている事が多い。


 


かつて、タンザーもどきの手術をして、今あたかも違う手術をしているように書いて、


術後長年の経過を変化が無いような発信をしている所が、あるが、


歴史的に、その時は、植皮のみで耳おこしを行っていたのだ。


そのような耳は、肋軟骨が解けるために、ワイヤーが露出してくる。


 


その手術をされた小耳症の患者さんが、現在は、耳が融けてきて


今、私の施設に続々と数多く、作り直しの目的で入院されている。


まさにその情報発信元の手術を受けた患者さんたちなのだから、


ごまかしようが無い。


 


患者さんが一番知っているので、ごまかせない事だ。


なのにまだそんな発信をしている。


 


 


 


 

イギリスにもアメリカにも形成外科専門ナースと言う制度がある。


私は、イギリス・バーミンガム大学病院に招待されて


小耳症デモンストレーション手術をしたことがあるが、


その際に、胸から肋軟骨を摘出した後、胸の皮膚の表面は、


専門ナースが縫合した


 


又、フランス形成外科学会から招待公演を依頼された時は、学会での公演後に


私を依頼したパリのシャンゼリーゼ道りに、最も近いビゼー病院へつれて行かれ、


小耳症手術を、フランソワーズ・フィアミン医師に指導したことがあるが、


その病院では、麻酔科専門ナースが、麻酔の維持管理をしていた


 


このように、専門ナースは、一部医師の領域の仕事ができる制度である。


専門ナースは一般のナースよりも給料がぐんと高い。


その代わり責任も重いので


国家試験制度のうちでも、なかなか困難なテストとなっている。


 


一方で日本では、助産婦制度だけしか存在しない


しかも、給料はわずかな上昇にとどまっている。


 


日本の看護士の世界も、大学の時代となったのなら、大学として恥じる事のないような


世界へ向けたジャーナルへ英文の論文を書き、更には、制度変革が必要だ。


大学とはそういう意味なのだ。


そうでなければ各種学校のままで良い。


日本の看護士ジャーナルはまだ、学問ではない段階だ。


 


 


 

最近、大型病院の倒産した話をよく聞くようになった。


国の診療点数切り下げによるものだ。


CTやMRⅠなどの高額医療機器を購入したものの、


採算などが取れなかった事態となった場合などが多い。


 


又、国がころころと保険制度を、毎年のように変えるために、


昨年までは黒字部門でも今年からは赤字と転落してしまう事がよくある。


つまり、病院は、他の産業と違って事業計画を立てることが出来にくい。


しかし日本では医者は施設を建てる時リスクを犯して借金をしている。


借金は返さなければならない。


借金時には、まじめに、きちんと働けば返していけるという計画だったから、


借金できたのだが、


国がころころ保険点数を下げたりすると、返済計画が立たなくなる。


また、医療が急激に発展していく分野では、保険点数が追いついてこないので、


採算は取れなくなる。


 


産科、小児科は、不採算部門としてすでに多くの病院から消えている。


こんな国でよいのだろうか?


未来のある子供達の医療にこそ国は財政を投じるべきだ。


 


今後、介護型ベットの30万ベットを、15万ベットまで削減する国の計画が静かに先行している。


今後は増えていく老人の行き場所がなくなるだろう。


 


逆にもっと高度な治療をする優秀な病院でも、崩壊が起こっている。


例えば国内で一番心臓移植をするような病院がだ。


藪医者がつぶれる事はよいことなのだが、その逆が起こっているのは困る。


気がつけば病気になった時には、死ねという国となる。


恐ろしい事だ。


まれな疾患ほど患者さんはダメージを受ける事になる。


 


その意味をもっとよくわかるように


具体的に例を挙げると、


 


脳腫瘍の病気の中で、10億円の機械を使えば治る病気があると科学的にわかっていても、


その県に、患者さんの数が2人ほどしか、いなければ、


一人が5億円の治療費が必要となる。


そんなお金は払えないので、


そんな部門は不採算部門として切り捨てられる。


すると、その患者さんは死ぬしかなくなる。


不採算部門だからといって切り捨てるという事がいかに恐ろしい事かわかる。


 


病院は、経済的に採算が取れなくても必要なところなのだ。


 


アメリカみたいに、日本の治療費の10倍かかる国ではすべてが成り立つ。


医者は手術だけしていればよいから生産性は高い。


包帯交換は、その他のスタッフがやる。


そのためのスタッフが雇える金額なのだ。


テープレコーダーに吹き込んでおけば、


秘書がタイプでカルテに入れてくれる。


それがアメリカのシステムだ。


 


政治家は、日本の医者は生産性が低いと言う。


アメリカの10分の一の金額と決められた手術費用では


当然日本の医者の生産性は10分の一となる。


しかも、包帯交換も医者がやらなければならない。


カルテ書きも、下手すると、看護士の仕事やそうじまでもだ。


 


そんなアメリカの制度だけを国は取り入れて、10分の1の安い金額で日本の医者に


医は仁術だからと、ただ正義感だけで働け、といっても経済的に


限界と言うものがある。


後継者を雇う費用など出る筈もない。


そうすると後継者も育たない。


 


各県に2人と言うことは


小耳症患者数に匹敵する毎年の発生率ということになる。


 


 


 

現在は小耳症で手術を他の大学病院などで以前行われたものの


作り直しの大人の方が、4名入院されている。


又、外傷耳欠損で、一旦大学病院で手術されたもののうまくいかずに


作り直しの大人の方が1名。


他にシビアーなロ-ヘアーラインを伴う小耳症患者さんが3名


その他の通常の小耳症の方が5名。


海外からの小耳症患者さんが1名入院されている。


 


作り直しやローヘアーラインとなると、


通常・大学病院などでは不可能な超困難な手術となる。


 


そこで、当院にはこんな患者さんの割合が増加している。


作り直しの患者さんはすでに通常の組織が使い果たされているために


手術が困難となって来院される。


 


入院期間も通常より長引く事もあるが、


患者さんの忍耐も必要で皆、良い耳を獲得しようとがんばっていただけるので


手術時間が長くても私も、がんばれる。