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永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

耳が完全に何もない耳穴も無く、耳たぶも無い、平らな状態を


無耳症[anotia]と言う。


無耳症は往々にしてローヘアーラインを伴う場合が多い。


 


このような症例は、世界的に耳の再建は不可能だ。といわれて来た。


だから、健康保険項目に小耳症は記載があるが、無耳症は記載が無い。


 


それでも、「永田小耳症形成外科クリニック」のホームページには、


小耳症の項目をクリックしてもらうとわかるように、


無耳症に対する術前と術後の写真がある。


 


すなわち、無耳症でも、耳が再建できるのは、


永田小耳症形成外科クリニックだけとなっている。


 


もし仮に耳たぶが存在したとしても


正常な耳があるべき場所から遠く離れていて届かない場合は、


「臨床的無耳症」[clinical anotia]と呼ぶ。


これも、無耳症に対する手術と同じ方法で、耳を再建する事になるからだ。

何年か前までは、医療機関は、法律で


宣伝をしてはいけなかった。


ホームページも作ってはいけなかった。


だから、国民は医療情報を得られなかった。


 


そもそも日本では、


どの医者が治療をしても、同じ結果が得られるという前提の元に、


同じ疾患の治療なら、同じ金額と言うように、


決められている。


 


ところが医療機関により結果が異なる事に気がついた国民からの


情報開示の意見が相次いだために、チラシを作ってはいけないが


ホームページは作っても良いと言う規制緩和がなされたのが


つい数年前の話だ。


 


事実、医者が違うと、同じ疾患でも、結果がまったく異なる疾患がある。


薬を処方するだけの内科と違って、


手術が複雑で困難な治療になればなるほど、


しかも、患者発生数が少なければ少ないほど、


芸術的な才能を要する手術になればなるほど


当然、医師の実力による結果には差が大きくなる。


 


そんなことが、はっきりと国民に、あからさまとなると、


アメリカの医療システムと同じように、


医者はランキングされて、


そのランキング順に金額が違うようなシステムとならざるを得なくなる。


 


例えば、ある医者にかかると、命の助かる確率が90パーセントだが、


その他の医者にかかると10パーセントということが、国民にはっきりとわかると


どうなるのか予想がつくだろう。


こんな事はよくあることだが、国民に、こんな事がはっきりとわかると


国民皆医療制度の崩壊は目に見えるようになるので国としては困る事なのだ。


 


医者の実力があからさまとなると


同じ疾患は、どこでも、同じ金額という日本のシステムは崩壊せざるを得なくなるからだ。


 


もっとわかりやすい極端な例を挙げると。1か月以内のうちに手術をしなければ、


助からない患者さんが1000人いる、が、その、特殊で困難な手術を出来る医者が。


日本では一人だけしかいない、そして手術時間が10時間もかかる手術だとしたら、


1日1人の手術が限界となる。


すると、たとえ毎日手術しても、1ヶ月に30人しか助からない


と言うことになれば、残った患者さんのの970人は死亡する事になる。


すると、手術の順番をめぐって競売とならざるを得なくなってくる。


 


子供の心臓移植手術を受けたければ、アメリカに行き


1億円の資金が、かかることは、よく新聞に記事となっている。


 


情報開示が進めば進むほど、日本も同じようにならざるを得なくなる。


 


現在は、30分で終わる、簡単といわれている盲腸の手術、しかし、


そのままにしておけば患者さんは死亡する。


かといって、手術すれば病院は赤字となる金額しか国が払ってくれない。


すると、盲腸の患者さんを、一般開業医は


赤字でも成り立つ大学病院へと送る事になってしまう。


大学病院で盲腸の手術ばかりとなっても、大学病院としても困る事になる。


そんなわけのわからないことが起きている。


 


医療崩壊が深刻なところまで来ている。


経済大国の日本においてだ。


おかしい。

今日も明日も小耳症の耳立て手術だ。


 


以前にも、このブログに書いたように


他の季節に、すなわち、去年の「秋」以前に、


第1回目の肋軟骨移植手術を受けた患者さんの耳立て手術が


はいるので、


5月は毎年耳立て手術が多い。


 


来月からは肋軟骨移植術が増える予定になっている。


 


夏休み、冬休み、春休み、などは、


日本全国から来られて10年前から予約した患者さんの


肋軟骨移植手術で予約が詰まってしまうからだ。


 


もちろんその他の季節は,まだ空きがあるところがある。


 


日本全国で、毎年小耳症の患者さんは100名しか生まれない。


当院では毎週3例ずつ、年間を通じて小耳症手術を行っているから


年間の手術件数が120件前後となっている。


作り直しの方も来られるので、このような事になっている。


永田法を出来る名医を地方都市の近くで紹介して、とメールが入るが、


そんな人はいない。


 


小耳症手術は、予定手術なので、


ベイビーの時から連れて来られて、


10歳時の予約を取るという特殊な事情があるので、


10年先の予約と言う事が発生する疾患なのだ。


 


通常の病気を扱う病院では10年先の予約なんてありえないのだが。