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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

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犬口創による耳欠損、及び、頭の皮膚欠損。術前。


頭には、他院で植皮術を行われ、耳再建のために当院を紹介された。


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耳があるべきところを赤マジックで書いた所。


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反対側の頭の髪の毛がある所から、薄い皮を採皮する所を赤マジックで示す。


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3次元肋軟骨フレームを作成した。


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1枚目の血管膜は犬にかまれたときに破壊されてなくなっていた。


だから、2枚目の血管膜を頭から起こしたところ。


及び、耳の皮弁作成の状態を示している。


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手術直後の状態を示す。


半年後の耳立て手術の際に耳甲介の修正を行う必要がある。


 

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今日は耳立て手術。


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手術のデザインが完成したところ。


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頭から血管膜を起こしたところ。また、頭の後ろ側から、薄い皮膚を採取した。


下においているのが、耳を立てる支えとする肋軟骨ブロック。


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手術直後、耳が立っている。


耳の後ろと頭の間に、耳の支えとなる肋軟骨ブロックを移植して、耳を立て、


耳の後ろから、側頭部全体を、頭から起こしてきた血管マ無で、カバーし


その上に頭から薄く採った皮膚を移植した。



その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。



今日は休日。何をしよう・・・
予定がない・・・
水曜日か・・・
「映画がレディースデイで1000円!!」
と・・・
何の映画がある・・・???
私はあまり映画は観ない方ですが、スペイン映画なら勉強にもなるし・・・とスペイン映画を探すと・・・
「パンズラビリンス」がやっているではないですか。
上映している所も少ない・・・
が、有楽町があったぁ~~
(スペイン映画って、マニアックなのかしら???)
で、早速行ってみた

観てみると、これはこれは「ダークファンタジー」の世界・・・
スペイン内戦のとっても残酷な現状を映し出し、その現実を受け入れられない主人公が幻想の世界で幸せを探す・・・というような現実とファンタジーの融合。
かなりグロテスク・・・
シュールな世界・・・
とっても意味の深い映画で、いいものでした。

スペイン語も知っている単語がいくつか出てきて、良かった

大満足な休日でした。

さぁ、明日からもまた頑張ろう!!

明日の手術は、耳立て手術を予定している。


8時間の手術予定だ。


 


あさっては、犬に噛み切られた事が原因で


「頭皮の全て」と共に、「耳」も無くなってしまった患者さんの


「耳作り」手術が予定されている。


 


頭皮のほとんどと共に、一塊として耳が引きちぎられてしまった状態で


救急病院に運ばれた患者さんだ。


頭蓋骨の大半が露出した状態だった。


 


半年間もの間、入院し、形成外科医により


頭に皮膚の移植手術を受けて、一命を取り留めたが、


耳は無くなっている状態なので、


今回は耳つくりの目的で


・・・から遠路はるばる紹介されての入院となる。


 


このような厳しい状態の患者さんは、非常に稀で、


頭から耳周囲まで破壊されているので、再建に使いたい組織の不足量が、はなはだしくて


通常の小耳症の耳作り術式では対応ができない。


 


残った組織をいかに有効利用することが出来るかが課題だ。


 


このように、大部分の頭皮と耳とが一塊となって


引き抜かれた欠損という事態を引き起こした患者さんの耳の再建を


私は以前2度経験している。


2度とも海外で。


 


1度目は、カナダ、トロントの、シックチルドレン病院で、


形成外科医のための教育目的デモンストレーション手術だ。


その患者さんは、長く伸ばして一塊として結んでいた髪の毛が


機械のローラーに巻き込まれてしまい、


大半の頭皮と共に耳までも、引き抜かれてしまった症例だった。


 


頭に皮膚移植手術を受けていた。


髪の毛は、もう生えないので、かつらをかぶっていたが、


耳を作りたいと希望されていた。


2回の手術で、耳は再建されて現在、患者さんは、ハッピーとなった。


今年行われたアメリカ形成外科学会での


インストラクショナルコースの時にも、


私と共にチームを組んだシックキッズの形成外科医が


その症例を、供覧した。


 


もう一例は、今年の10月、イギリス・エジンバラの国際小耳症学会の時に


私が、教育用デモンストレーション手術を行った患者さんだ。


同じように、頭には、皮膚が、移植されており、耳が欠損していた。


原因は、交通外傷だった。


 


両者とも、1枚目の浅側頭動静脈の血管膜は、破壊されていたが、


手術を始めてみると、その下の深い層の、2枚目の血管膜が残存していたので、


耳の形の3次元肋軟骨フレームを作り


耳の上半分を2枚目の血管膜で、カバーして生かすことが出来た。


耳下半分は、もともと、残されていた皮膚の下に移植することが出来カバーできた。


 


今回の患者さんは、手術中に、どの位それらが残っているか


残ってなければ、別の手段を使わなければならない。


 


いずれにしても、形成外科先進国での


耳再建専門の形成外科医ばかりが世界中から集まってくる国際学会で、


現地の形成外科医が、とても、再建できなくて、


デモンストレーション手術として依頼してくるような


世界的にも稀で、超困難な症例である。


 


 


 


 


 


 


 


 


 

午前中は、


退院患者さんの診察を終えて、


入院中の患者さんの包帯交換を行った。


皆順調な経過をたどっているので一安心。


 


順調な経過をたどっているオーストラリアから入院されて


再々建を行った小耳症患者さんの半抜糸を行った。


 


やれやれと、一段落した時、


 


台湾・チャングン大学形成外科の


私の教え子であるズン・チャン・チェン医師より、ファックスがはいる。


「共同研究になっている論文が、


アメリカ形成外科学会誌にアクセプトされたので、


永田先生のサインを書き込んでファックスして」。との事だった。


サインをして早速送った。


 


さらに、別件で


トルコ共和国の次期形成外科学会会長から、メールが入った。


来年10月半ばに、小耳症の特別招待講演の依頼だった。


 


その上にさらに、別に、


オーストラリアの形成外科医からのメールがあった。


来年9月、10月、11月の3ヶ月間、当院へ留学したいとの事だった。


が、その時期には、9月はドイツ、ヨーロッパ顔面形成外科学会、


10月にはトルコ共和国、形成外科学会と、


両学会から招待講演を依頼されているし、


11月初めには、アメリカ形成外科学会での


インストラクショナルコースも行わなければならない。


だからその期間は留学して来ても


手術が時々出来ない事がある時期なので、時期を変更したほうがよいと返事を出した。


 


午後からは外来診察だ。

永田小耳症形成外科クリニックでは、


毎年、日本中で100名程度しか発生しない10歳を超えて、なおかつ


胸囲が60センチを超えた小耳症患者さんを、


とにかく1年中、途切れることなく


毎週毎週、3件ずつの小耳症手術が行われています。


ですから、


国内で最も多くの小耳症手術をこなしている施設となっています。


 


出来るだけ手術中などの状態を、


どのような手術で、耳が作られていくのか経過が、


わかりやすいように、毎週、実際の手術中の写真を供覧し、


解説しています。


 


これだけ毎週の手術を紹介している事で、


小耳症と一言で言っても、


いかに術前の形が、それぞれ異なっているか、


また手術法も、それぞれに異なっているかと言う事をご理解いただける目的からです。


 


耳垂残存型小耳症と一言で言っても、


このタイプだけでも、


それぞれに、術前形態が異なるという事が、お分かりいただけることでしょう。


ですから、常に応用が必要な困難な手術となります。


 


以前の手術法であるタンザー法原法では、耳を完成させるのに6回の手術が必要でした。


ブレント法では、4回の手術が必要でした。


世界中で、正式に世界に認められたインデックス・メエデックスにある


ジャーナルだけでも、


400を越す耳つくりの論文が報告されました。が、


それでもなお、完全な耳を作る事が出来ませんでした。


残念ながら、日本形成外科学会誌は、


世界のインデックス・メデックスには認められていないジャーナルです。


 


私は、1983年に、小耳症に対する手術術式である永田法を開発して以来


現在までに、毎年毎年改良を加えながら、


1600例を超える小耳症手術を行って来ました。


 


1992年、1993年にかけて、


2回で完全な耳が再建できる小耳症に対する新たな永田法が、


アメリカ形成外科学会誌に掲載されて、


小耳症治療法は、新たな時代の幕が開きました。


 


世界の求めに応じて、毎年、私は、欧米をはじめとする


世界中の教育公演に応じて、飛び回っているうちに


気がつくと、もはや、15年もの歳月が経過しました。


 


現在では、永田法が世界の手術法となりました。


さらに、現在でもなお、手術法は、正常な耳という一定方向に向かって


再建法に細かな改良が行われています。


 


手術を行った患者さんの体から、体験を通して学ばさせていただいています。


 


おかげで、永田法では


初めての小耳症手術の方でも、


ロ-ヘアーラインを伴う小耳症の患者さんでも、無耳症の患者さんでも、


たとえ、かつて他院で、10回もの手術を受けて、不幸な結果となり、


融けてしまった耳の作り直しの手術を希望される方であっても、


 


原則2回の手術で、


耳の細部構造の全てを省略することなく再建する事が可能となりました。


 


現在は、日本中だけでなく海外からもこのような患者さんが


来られるようになっています。


 


 

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本日の小耳症術前、耳のあるべきところを赤マジックで描いている。


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デザインが完成したところ。


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完成した3次元肋軟骨フレーム。


肋軟骨は、質が悪く、スカスカで、スポンジオーシスとなっているため、


作成が困難となるが、軟骨皮質を外側に残して作成している。


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皮弁が完成したところ。


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3次元肋軟骨フレームを移植して皮弁どうしを縫合した所。


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ボルスター縫合を行って、耳をレストンスポンジで保護したところ。

今入院中の彼女がどんなワイトヌードルが好きなのかわからないので、買い物に行くため院長に無理やり頼み込んで外出許可をもらった。


夏は暑いと汗をかくので、めったに外出は許可してくれない。


冬は寒くて風邪を引くといけないので、これもめったに外出を許可してくれない。


でもたった一人で外国から来て入院しているので、さすがに不自由この上ないので、仕方がないだろうということになった。


近くのスーパーまで往復20分の道のりだが、これが結構な距離だ。だって、彼女は英語がしゃべれるのに、私はしゃべれない。知ってる英単語の総動員で、時々ブラックホールにはまり込む。知らない単語は想像力で補うが、なんだか自分でも英語がしゃべれてるんじゃないかと思ってきたから、自分でもたいしたもんだと感心している。


今日はキューカンバ(きゅうり)をたくさん買っていたが、向こうではスライスして塩揉みし、オリーブオイルとニンニクをかけて食べるのだと。所変われば、食べ方も変わる。


オーストラリアにも日本食はいろいろあるらしく、みそとか、酢とかもよくご存知である。カップメンの「一平ちゃん」もあるそうで、これには驚いた。のりの佃煮も食べてるとか。


そういえばまえフィンランドに行ったとき、テレビで「ポケモン」をやっていた。フィンランドのポケモンは英語をしゃべっていたが、やっぱり「ピカチュウ!」はそのまま「ピカチュウ!と叫んでいたっけ。」


日本文化はやはり世界に広がっているようだ。


 


 


 

私はお酒が飲めない。


だから?おいしいものを食べる事が楽しみだ。


 


脳内メーカーを見てみたら、以前にも書いたように


私の脳の中は、食だらけだった。


 


私の好きなのは、カンツォーネを聞くこと。


情熱的な、メロディーが好きだ。


及び、サルバドール・ダリの絵を見ること。


もちろん絵を描くことも大好きだ。


シュールリアリズムの絵を描く事が、大好きだ。


ギターを弾きながら、歌う事も大好きだ。


ドラキュラ伝説も好きだ。


 


建物はというと、荘厳なローマ建築か、ゴシック様式。


 


これらを一挙に実現しようとすると、


理想は、ローマ様式の建物の美しい中庭で、


やや曲がりくねった木が植えてあり、


シュールリアリズムの彫刻に囲まれて、


カンツォーネに通じるようなオペラを鑑賞しながら、


おいしい、ショウロンポウ、お寿司、サザエのつぼ焼き、焼肉、しゃぶしゃぶ、


を、お茶を飲みながら食べて?食後のジューシーな果物サラダを食べ、


小さなアイスクリームをなめて、おいしいコーヒーを飲みながら、


ハードな仕事が終わった夕暮れを、皆と歌いながら、


楽しむ事である。


夜になると、どこからとも無く、コウモリが飛んで来て


猫がまとわりついてくる。


 


なかなか出来ないような、


なんだか?変な?組み合わせになってしまうのだ。


 


どうしても、食中心か????。


 


 


 

フランスの料理店の格付けが最近話題となっている。


なんと、最高ランクである三ツ星レストランの数は、


東京の料理店が、パリの料理店よりも多くなり、


世界1の数となったそうだ。


 


調査は、東京23区の中の9区に絞って行われたとの事だ。


コース料理のあるところで、


食事が一食2万5千円までの目安となっている。


 


三ツ星レストランが東京に8店誕生したそうである。


パリでも、5店しかないそうだ。


 


この三ツ星レストラン指定になったら、どういう事になるのだろうか?


世界の観光ガイドの信頼置けるお墨付きとなり、


世界中から予約が入るようになる。


 


だから、日本人は、ほとんど入れなくなってしまうそうだ。

現在、オーストラリアから来られ、


耳を、作り直した女性の小耳症患者さんは、


個室に入院している。


 


以前はアメリカ人だったが、


結婚後は、オーストラリア人となった患者さんだ。


ご両親はアメリカ・カリフォルニアに、住んでいる。


 


日本語が全くわからない患者さんだから、


不安な事も多いだろうが、


耳を治そうと、


非常に前向きな性格の持ち主で、


がんばっている。


 


今日は、術後10日が経過した。


圧迫したボルスター・ガーゼを取り、


作り直した耳の全貌が見えるようになったので、


合わせ鏡で、自分の耳を見せた所、大喜びだった。


「一生のギフトだ。とてもうれしい。サンキュー。」と、


感謝している。


手術のやりがいがあった。


 


その個室には、


よく小耳症の子供達が、ちょろちょろ遊びに行って


子供達が日本語の数字の読み方を教えたり、


逆に、オーストラリアの患者さんは、英語を教えたりしているようだ。


 


午後からは、事務長と一緒に、近くのスーパーに買い物へ行き、


食材を買ってきた。


果物や、ビーフ・ジャーキーや、ヨーグルトなどを、


買ってきて、個室にある冷蔵庫に入れている。


 


私の経験からも、海外での食事を食べる事は、大変な事なのだ。


 


また12月になれば、


香港からの小耳症患者さんと、


韓国からの小耳症患者さんの入院が、


予定されている。


 


ますます入院患者さんは、国際的になって来る。


 


 


 

全身麻酔の術前検査は手術の10日前に行っている。


血液検査、尿検査、身長、体重、心電図検査、胸部レントゲン検査などである。


 


これらを、見て、


麻酔医が、全身麻酔が出来る状態か否かを、決定する。


データーによっては麻酔の時に使う薬を変えたりする場合もある。


 


だから、術前検査は、手術を行う前に必ず必要な重要な検査だ。


入院時の体調をチェックするための検査だ。


 


小耳症手術は、1回目の肋軟骨移植手術後、


半年置いて、2回目の耳立て手術が必要である。


 


その耳立て手術の際にも、


同じ術前検査が、手術の10日前にも、必要だ。


その時、「一回目にとった胸のレントゲンは使えないのですか?」


との質問を受ける事がある。


 


麻酔医が、現在の肺の状態を見るための検査なので、


前回は肺炎などが無かったのだが、


今回も、新たな肺の病気などが無い正常だと


わかるためのレントゲンなので、


新たなレントゲンを再び取る必要がある。


 

今日の午後からは、


来週手術予定である小耳症患者さんの


術前検査が3名、


そして、外来診察の予定だ。


 


手術後の患者さんの経過を見て、


記録し、今後の耳立て手術のために、保管しなければならない。


 


これらの資料の整理がまた大変な労力を要する。


膨大にたまっていく資料は、


今後の小耳症手術発展のために最も重要な財産となる。


これらの資料を詳しく分析する事で、


あらゆる術前の状態に応じた


細かな手術法の発展に役に立ってきた。


整理していない資料は、役に立たないのだ。


 


だからこそ、


個人ごとの、時間の経過ごとの、資料の整理が欠かせない。


 


資料の蓄積こそ科学を生み出す元となる。


 


 


 

今日は朝から、局所麻酔科の手術を2件行い、


病室の消毒を行ったら、はや昼になった。


 


明日は、小耳症手術の肋軟骨移植術の予定だが、


午前中、入院予定なのに、まだ患者さんが到着しない。


 


10日前に、術前検査は、済んでいるので、


来ないはずは無い。


 


もしや、と患者さん宅に電話連絡をしたところ


明日の手術なので、明日入院と勘違いされていた。


たまたま、関東の方なので、


直ちに、今日のうちに入院するように連絡して、事なきを得た。


 


そもそも、全身麻酔の患者さんは、前日入院しないと手術が出来ない。


術前の全身状態のチェック、散髪や、睡眠前からの、水止め、食止めの指示など、


全身麻酔をかける前の準備を必要とする。


 


手術日の入院では、それが間に合わない。


こんな勘違いをされる患者さんが、たまにはいるのだが、


このような事は、今回が、当院始まって依頼、初めての事だ。


それでも、連絡がついて、事なきを得たので、不幸中の幸いだった。


 


 

また、早くも、日曜日が過ぎ去ろうとしている。


医局の外は静まり返っている。


 


静寂の中で、


時は、確実に進んで行く。


容赦なく。


 


明日から、また月曜日。


3連休だった人達も


明日の仕事に向けて、


皆がそろそろ休みにつく頃だ。


 


また新たな患者さんとの出会いが待っている。


日本中が動き出す。


 

小耳症手術後の包帯交換は非常に重要だ。


欧米では、術者は手術だけやって、


包帯交換は、人任せとすることが多い。


これが問題だ。


 


わずかでも縫合部や皮膚の移植部が、治りが悪いところは、


常に、直接空気にさらさないように、軟膏をべっとりとつけて


湿度を保つ事で、綺麗に治るのに、


消毒をしていても、


軟膏でカバーしていなければ、皮膚がだめになる事がある。


だから、軟膏をつけて湿度を保たせる事が必要だ。


これを、ウェット・ドレッシングと言う。


 


手術後の包帯交換は、2週間以上となると、


保建が利かない。


 


ところが小耳症治療では、頭から薄い皮膚を採取したりしているので、


そこが乾いてしまい、頭皮がこすってもよくなるまで回復するためには、


最低でも3週間は必要である。


だから、2週間を超えて、消毒している費用分は


医療機関の持ち出しとなっている。


 

アメリカの、住宅ローンの焦げ付きが


何故、日本の銀行にまで及び、損失を出したのかが、


今ひとつ理解できなかったのだが、


 


NHKで、アメリカの低所得者向け住宅ローンが何故崩壊したのか


と言う番組が放送されていた。


 


サブプライムローンというものがアメリカで行われた。


すなわち、低所得者向けの住宅ローンシステムである。


ローンを債権化して、投資家に、販売する。


すなわち、車や電化製品のローンの債権と、ごちゃ混ぜとして


投資家に販売していたのである。


 


仕組みが、巧妙に作られたので、投資家にも意味がわからなかったのだ。


低所得者が借りる住宅ローンは、金利が高い。


しかも借りる時に,ディーラーが、


年金生活者なのに100万円の収入があるように


書類を偽って記入していたりという事が、行われていたそうだ。


 


そもそも低所得者が実際より多く収入を申告して住宅を買っても


必ずどこかで、支払いが滞る。


すると、裁判の手続きを踏んで、60日以内に家を出る事になる。


ところが家を出ない人が多いので、


保安官が、銃をかまえて、家から住民を追い出す。


 


追い出した後は、住宅が競売にかけられ、


半額近くに値が落ちる。


日本でかつて起きた不動産バブルの崩壊が、今、アメリカで起きている。


しかし不動産業者は、安くなった住宅を購入し転売する事で儲かるのだ。


 


アメリカでは、住宅ローン会社の倒産が相次いで?


それを抱え込んでいた大手の金融機関なども窮地に陥っている?。


と、番組では放送していたが、


ここは疑問だ。


例えば、メリルリンチの社長が、責任を取って辞職している。


しかし退職金は180億円だそうだ。


責任を取るどころか、反省も無い、としかいえない額だ。


ここが、またまた、疑問だ。


裏があるとしか思えない。


 


それがどうした?アメリカの事だから関係ない、


と言いたいところだが


そうは行かなかった。


投資家としては、ヨーロッパや日本など世界中の銀行などであった。


アメリカ人のローンの焦げ付きを、世界中の銀行が今、背負ってしまったのだ。


すなわち、アメリカ人の借金の破綻の肩代わりを、


世界が背負う羽目になっているのだ。


 


さらに深刻なのは、かつて、バブル崩壊後の日本がそうだったように、


今後、アメリカ経済が、長期にわたって


、立ち直るまで相当な時間を要するのだと言うが本当だろうか?


 


これを深く、よく、考えてみると、誰が儲かった事になるのだろうか?


住宅を大量に建てたアメリカの建築会社及び、債権として販売したアメリカの会社、


そして安くなった住宅を転売するアメリカの不動産会社だ。


債権を買った世界中の銀行などの機関投資家が損をしたのだ。


 


かつて、アメリカが仕掛けたヘッジファンドで、


日本の郵便局で集めた


財政投融資や


年金資本が銀行を経由し多額の資金が


投資され、その多額の金がアメリカに吸い取られた時と、同じ構図のような気がする。


お金がアメリカに吸い取られてしまったのだ。


 


あの時は、湾岸戦争の時で、アメリカは戦事費用を必要としていた。


さらにその時、日本は、人を出さずに、お金を出したのだった。


 


今回は、イラクに駐留する期間が長引き、


アメリカ駐留の費用が馬鹿高になり


大金が、アメリカには必要な時である。


 


だから、世界中からの資金が


そのために集められたのかもしれない。


すなわち、


またアメリカに、はめられたのだと思うのは、私だけだろうか?


 


低所得者向けに、一時的に


大量の住宅供給が行われ、高金利であれば、


大量に破綻することは、最初からわかりきっているので、


損を承知で、そんなローンの貸付を行うはずは絶対に無い。


それを証券化して、売れば、売ったアメリカの会社は儲かるのだ。


 


それを買った銀行が馬鹿を見るだけなのだ。


世界中の銀行がそれを買わされている。


果たして本当に、アメリカの銀行は、そのうちの何パーセントを買ったのだろうか?


実はアメリカの銀行は買ってはいないのではないのか?


一部買ったように見せかけているだけではないのか?


 


世界は、騙されているような気がする。


 アメリカのバブルがはじけた分の経済的負担を、日本も背負ってしまったのだ。


もう手を変え品を変えて他国から金を巻き上げるアメリカから騙されてはいけない。


 


 


 

最新の大気ガス濃度の観測結果によると、


世界的に、二酸化炭素の大気中濃度が


右肩上がりに、毎年増加している。


今年は、今までで最高レベルを、さらに更新している。


 


メタンガス濃度は、この十年は、ほとんど漸近線で、


プラートーに達しており


増加は少なくなっているとの事。


 


メタンガスのように、二酸化炭素も、


増加しないようになる事が望まれている。


 


これらのガスが大気に増加すると、地球温暖化が生じる。


急速な地球温暖化は、


人類にとって壊滅的な打撃となる恐れがある。


 


国際的な省エネの努力がもっと必要だ。

どんな時でも、


どんな所でも、


照らし出す太陽。


 


楽しい時も、


辛い時も、


照らし続ける太陽。


 


誇れる時も、


惨めな時も


光り輝く太陽。


 


決して忘れず、


決して分け隔てせず、


光を与える太陽。


 


動物にも


植物にも


土にも


大気にも


エネルギーを与え続ける太陽。


 


皆が頼りとする太陽。


太古の昔も、昨日も、今日も、明日も、遥かな未来までも


 


太陽があるから、安心できる。


 


普段は、当たり前すぎて気にも留めない太陽。


 


そんな太陽みたいに私はなりたい。

オーストラリアから来たBさんは、たった一人で入院されている。
もうお子さんもいる女性で素敵な人だ。
私などは院長に連れられてフィンランドへ行ったときなど、怖くてずっと院長に(その時だけは)引っ付いて回ったのに、なんて勇気のある人だわと感激している。

でもさすがに、手術が終わったあとは買い物にも行かれないので、最近は私が声をかけて買い物をしてきてあげることにした。
グリーンティー、OK,OK!
レモン、OK,OK!
現物を見せてもらえば、私だって買ってこれる。

で、戸田公園駅のスーパーでレモンを買って、レシートを渡したらなんだかすごく喜ばれた。ん?ワイトヌードル?手打面?
なんだか良くわからないが、戸田公園駅に売ってる250円か300円くらいのカップめんが欲しいらしい。
エロウはいらない?あ、イエロウは嫌なのね。ワイト、ああそうか、ホワイトだ。うどんのこと?
私は何が好きかって?思わずブラックと答えたけど、そばはブラウンなのかなあ?
なんだか毎日クイズ番組みたいだ。

でも昨日の夜、帰りに戸田公園駅のサミットに寄って探してみたけど、250円の手打面はなかったのだ。

どなたか英語に詳しい方、彼女が何を欲しがってるのか聞いてくれないかしら。
今日は一日、それが悩みの種だった。










来週からは、また、


ハードな週が戻ってくる。


明日のお休みの金曜日を控えて


今が、一段落の時だ。


 


休めばよいのに、


せっかくの明日はお休みと言う気分を


今もっと、味わいたい。


 


眠りにつくまでの


この時が、明日休みを控えている事を


味わえる瞬間。


 


時計は、確実に時を刻み、


必ず明日が来る。


 


その前が良いのに。


 


 

冬が近づき、


夜が深々と更けている。


寒くなると、


空気が重くなるせいか、


静寂となる。


 


耳を澄ましても聞こえるのは、


空気清浄機と、


換気扇、


空調の音だけ。


 


空気が循環している音のみだ。


 


こんな時、頭が冴え渡る。


10年先の未来をイメージしている私がいる。


 

大きな木は、何百年もかかって育ってきた。


 


江戸時代から生き続ける木もある。


それに比べて人間の一生は短いものだ。


大木は、何世代にもわたる人々を、見てきているのだ。


じっと、そこに立って。


 


徳川時代から生きている木の事を思うと、


その木に対して尊敬の念を抱いてしまう。


 


ああ、こんな生き方もあるのだなーと、


妙に感心してしまう。


 


 


 


 


 

このブログの書き込み方が、


新たに変わり、ようやく書き込み方に慣れていたのに、


随分苦労させられてしまった。


勝手に、形式を変えたらしいのだが


ユーザーは、困る。


 


ころころ通達なしに、書き込み方の形式を変えられると、


それに慣れるまでが大変だ。


画像の縮小なども反応しなくなっているので


編集がやりにくいし、


1枚の写真を入れて文章を書いて、次の写真を同じところに入れようとしても入らない。


 


色々2時間も格闘して、


ようやく以前の書き込み形式に戻す事が出来て


書き込めた。

今週の小耳症手術は今日で終わり、


包帯交換をも済ませて


今、手術記載を書き終えて、やれやれと、ほっと、一息。


明日は勤労感謝の日だ。


 


医局の中は、いつも一定温度なのでわからないが、


外は異常に寒い。


こんな時は、


当直していて良かったと思う。


 


寒い時は、通勤だけでも、消耗するからだ。


 


しかし、ほぼ1年半も連続して当直を、


毎日続けているような医者は、日本中でも、私だけだろう。


 

このブログで色々な記事を書いてきた。


最初は、キーボードもたたけなかった私が、


今や、両手を使って文字を打てている。


やれば出来るようになるものだ。


奇跡としか言いようが無い。


 


色々書くうちに、相当、反響が大きくなってきた。


これを読まれた皆さんから、色々な意見や感想が寄せられるようになった。


出生率の非常に少ない小耳症。


その小耳症関連ブログだから、


読む人は、ほんの何人かだろうと思っていた。


 


ところが次第に多くの方達に読んでもらえるようになり、


小耳症の患者さんからは、もちろんの事。


形成外科医の先生方や、その他の科の先生方、


また、全然考えもしなかった各方面の方々からも、


表に載らないところでの意見までが来るようになり、


いささか戸惑いと、驚きである。


 


とにかく毎日、書く習慣がついたため、


コンピューターに向かう時間が増えてきた。


時間の許す限り、書いていこうと思っているところです。


 


 


 

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小耳症術前の状態を示す。


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耳のあるべき場所を、赤線で示す。


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術前のデザインが完成したところ。


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3次元肋軟骨フレームを作成した。


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皮弁形成をしたところ。


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皮弁形成の状態。


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皮弁の状態。


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皮下に、3次元肋軟骨フレームを移植したところ。



その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。



歳をとると、あらゆるところが、

重力で垂れ下がってくる。


特に、骨や軟骨の支持組織の無いような、

軟部組織部分から下垂してくる。

その、スピードは人によってやや異なるものの、

だれしも、長生きすると、いずれは、下垂という事からは、免れない。


栄養と、適度な運動を行って、健康である事が、

最も、そのスピードを遅らす事が出来る。


ひとたび、健康を害すると

老化が早く進行する。


だから、まず健康第一だ。
世界は一つで、意外と狭い。

いや、有機的につながっている。


中国やインドが、石油を急速に輸入し始めたら、

世界中の石油の値段が、たちまち、うなぎのぼりに上がった。

ブラジルで、とうもろこしを、発酵させて

アルコールを生産し、石油の代わりとして使っていたら、

早くも中国は、それをも輸入し始めた。


とうもろこしを食料として売るよりも、

燃料としたほうが高く売れるので、

アメリカも当然同じ事を始めた。


大豆畑が、トウモロコシ畑に変わったために、

大部分をアメリカからの輸入にたよっていた日本の大豆の値段も

急上昇。

だから、豆腐も納豆も高くなってくる。

とうもろこしを原料とする主食を食べているメキシコでも

主食の値段が急上昇。

テキーラも当然高くなっている。

とうもろこしを食べて育つ牛の肉も、高くなった。


その、あおりを直撃するのだから、

地球は狭い。







午前中は、包帯交換を予定通り済ますことが出来た。

昼食後は、外来だった。


小耳症の術後経過を

見せに来られた患者さんを診察して一息ついたところで、


初診の患者さんが家族と共に来院された。

1時間以上の説明の後、

手術予約を取って、お帰りになった。


今、ようやく仕事が終わったところだ。

明日は小耳症の

肋軟骨移植手術予定となっている。