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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

今週の水曜日、ランチ時、  


何時もお世話になってるG氏と院長が忙しそうに打ち合わせをしているので、             


お昼を買ってきましょうか?」と聞いた。


院長はこっちを見もしないで「買ってきて買ってきて」というので


「何にします?」と聞くと


院長は「おにぎり」といい 、G氏は「焼きそばはだめです」と言ったので、「ああ。おにぎりね」と言いながら財布を持って近くの弁当屋へ出かけて行った。


このクリニックの近くの弁当屋は何時も繁盛で、お昼時はタクシーやトラックが止まっていて、おじさんたちが列を作って待っている。ショーケースにはおいしそうなお弁当が「買って!買って!」と言いながら並んでる。


ここは時々新作も並んで、飽きないように工夫しているので、中々に楽しい。「おや、今日も新作が・・・」


院長の好きな豚焼肉が丼になっている。キャベツもこってり乗ってるし、これならメタボでも安心。


ところが「焼肉弁当、美味しそうだったから買ってきました」と言ったら


「昼から肉なんか 食えない。夜じゃないと無理だ!」と言うので、


「何よ!せっかく買ってきたのに!」と弁当をそのまま顔にぶつけようかと思ったが、よく考えてみたら最初から「おにぎり」と言われていたのだったからおにぎりを買ってくればよかったわけだ。


まさか焼肉丼、2人前食べるわけにもいかないが、それはおいといて、


「はい、すいません、おにぎり買ってきます」と焼肉丼そのまま置いてまた弁当屋へ出かけて行った。


さっき弁当買ったばかりだったので「おにぎりじゃないと嫌だと言うんですよ、おにぎりください!」と弁当やさんに言ったら


弁当屋のおじちゃんと、おばちゃんと、お姉ちゃんが同時に


「○先生!」「○先生?」「○先生でしょう?」と聞いたので


「いいえ、わがままなのはもう一人いるんですよ」と言ったけど。


○先生、弁当屋の人たちに、いったい何と思われているのだろう?


 


 


 


 


 


 


 


 

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ローヘアーラインを伴う小耳症の術前。耳のあるべき場所を赤マジックで示している。


耳の上3分の1は、髪の毛が生えている。


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デザインの完成。


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3次元肋軟骨フレームが完成したところ。


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頭から血管膜「Temmporo-parietal Fascia Frap]を起こした所。


耳の上の方から薄い皮膚を採取している。


耳垂は前面と後面の2分割して、


さらに、前面を耳珠用と耳垂用途の2つの皮弁としている。


乳突洞部皮弁も加えると、計4枚の皮弁を作成した。


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耳の所から血管膜を引き出した所。


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耳のあるべきところの上3分の1に、はえていた髪の毛の部分の


毛根部は、切除して、前方において示す。


これで髪の毛が生える事は無い。


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3次元肋軟骨フレームを移植した所。


耳の下3分の2は、皮弁で、3次元肋軟骨フレームをカバーした。


耳の上3分の1は、血管膜でカバーして肋軟骨を生かす。


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あらかじめ、耳の上の髪の毛が生えていた所の


側頭部から広く薄く採取しておいた皮膚を、血管膜の上に移植した。


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耳を保護するために、厚さ2センチの、レストン・スポンジで、耳周囲にあて、


耳の陥没部は、ロール状に巻いたガーゼに軟膏をつけて、ボルスター固定している。


 



その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。