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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

2ヶ月ほど前、看護学校の同窓会がありました。


もちろん私は欠席。もとから・・・会とか・・・式とかは苦手な上に、今はそれどころではない。


「みんながこれから楽になると言うのに、大変ねえ」と幹事の優しいお言葉を聴きながら上の空。明日の仕事の予定なぞ、思い巡らせていたのでした。


で、すっかり忘れていたのだが、突然同窓会の写真が送られてきた。


ぎゃ~~~っ!


みんなすばらしく老けている。はっきり言って、半分は顔がわからない。


全員同級生なので、(実は私だけひとつ年上)つまり私も向こうから言わせればこんなに老けちゃったのか!!


ぞ~~~~~!


来年からは暑い時、暑苦しいときはこれを眺めれば、かなりぞっとするかも。


ん?中に一人、なんだかリッチそうな人がいる。どうみてもナースとは思えない。


すぐ Yさんに電話した。


「ねえ、これって = さんだっけ。なんだか違うよね。」


「ああ、=さんは院長夫人だよ。あんたとはちがうねえ。」 


そうだったのか、これがあこがれの『院長婦人』 か。やっぱりオーラが違います。


う~~む、たった一枚の写真だが、色々思うことの多い一枚でした。


 


 

DSC04548.jpg


術前の状態。以前にカップ耳を修正しているが、まだ、耳が小さい状態。


このような状態は、カップ耳というよりも、小耳症とみなした手術を行う。


赤線は浅側頭動脈の走行を示す。


DSC04550.jpg


術前のデザインを示す。


DSC04551.jpg


作成した3次元肋軟骨フレームを、右において示す。


耳の後ろから皮弁を起こした所。


頭からは、血管膜を起こすための切開。


DSC04553.jpg


血管膜を起こした所。


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耳の軟骨の裏側から、3次元肋軟骨フレームを、移植し、固定した。


DSC04555.jpg


3次元肋軟骨フレームを、血管膜でカバーした所。


DSC04556.jpg


皮弁を、血管膜の上に、固定した所。


これでほぼ正常な形態が、獲得できた。


しかしまだ、耳の上方の裏は皮膚が不足するので、


血管膜が、まだ、むき出しとなっている部分がある。


DSC04559.jpg


頭から薄い皮膚を採取して、耳の上方裏面の血管膜の上に移植し、カバーした。


さらに、ロール上に巻いたガーゼを、ボルスター縫合を行って圧迫固定している。


 



その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。