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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

オーストラリアからの患者さんが娘さんたちの待つhomeへ 帰っていった。私たちナースもやれやれと英語のアンチョコを片付けた。


と思ったのもつかの間、こんどは韓国語のアンチョコを引っ張り出してきて頭をひねっている。


まさかこの年になって、外国の人たちとこんなにコミュニケーションをとる必要に迫られるなんて。もっと勉強しておけばよかったと、後悔しきり。


しかし、確かに必要は発明の母。発明ではないが、身振り手振りと単語の羅列で、何とか意思の疎通は図れるものだと、知った。と言うより、相手のペースに巻き込まれないため、こちらから先に知ってる英語をまくし立てたほうが、ぼろが出にくいと言うことがわかった。


当然だが、何せ向こうは英語がぺらぺら。向こうのペースにはまればこちらが勝てるわけがない。


とにかくストレートな人なので、突然質問してくる。(英語で)


「あなたは日本人か?」


「化粧はしないのか?」等々。


「ドクター永田はすごく有名だ。あなたは知っているのか?」と聞かれたときは


「知ってる。でもいい夫じゃない」と答えた。これは彼女に受けた。


院長にも受けた。


院長は受ける話がダイスキなので、脚色を加えて他の人にも話しているらしい。その話の中では


「知ってる。でも悪い夫だ」と答えたことになっているらしい。


時々院長は受けを狙って私のことを脚色して話しているらしい。


他にも「うちの女房はお節を作ってくれない。正月はおでんを食べさせられる」と言って


「先生、かわいそうに」と女医さんと二人、お正月に自宅に招かれお節をご馳走してもらったことがある。


しかし「お節なんかいらない。作らなくてもいい」と言ったのは院長本人なのだ。


院長が面白い話をしているときは、その中に脚色が含まれていることがある。


すべて3割引で聞くとちょうどいい。


 


 


 


 


 

DSC04585.jpg


小耳症に半年前に肋軟骨移植して、作成していた耳周囲を切開し、頭からはがした所。


この時点で耳は腫れている。


耳立て手術の状態。血管膜を起こし、肋軟骨ブロックを作成した。


耳の後ろにおいて示している。


耳の後ろの頭から薄い皮膚を採取している。


DSC04587.jpg


立った耳を、後ろから見たところを示す。


耳の後ろから、肋軟骨ブロックで耳を支えて立てておき、


耳の後ろ全体を血管膜でカバーして、頭から採取した薄い皮膚を移植した。


血行のよい血管膜でカバーしているので、従来法の植皮のみの手術と違って


の腫れが圧倒的に早く引いて術前の輪郭を早く取り戻す事が出来るのみでなく、


生涯血行のよい耳が完成する。


だから。従来法のように、移植肋軟骨が長年経過しても融ける事が無く、


耳が立ち


耳の後ろに移植した皮膚も、頭の皮膚なので同じ色となる。


 


従来法のように、足の付け根や、胸からの皮膚を移植された場合は


明らかに色が異なる皮膚となっていた。


DSC04586.jpg


立った耳を上から見たところ。


角度もほぼ30度で立っていることがわかる。



その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。