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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

10年先に


希望が持てる生き方を、今、


自分は計画通りに行っているのだろうか?


 


いつも、今まで自問自答しながら生きて来た。


形成外科医になろうと決めた小学校の時からだ。


 


準備は滞りなく行い続けてきた。


次第に、一つ一つを研究し解決を繰り返してきた。


 


今年もいくつか乗り越えてきた。


また、来年も乗り越えていけることを念じているところだ。

12月29日土曜日


外来には、台湾の台北にいる日本人の患者さんが


当院を受診された。


 


台北のチャングン大学を受診したら、


チャングン大学では私の教え子のズン・チャン・チェン先生が


小耳症専門となっている。


彼から日本人ならば、永田小耳症形成外科クリニックを


受診するように言われたということで来院された。


 


手術の説明を一通り行って


手術予約をして帰られた。


 


以前に、ドイツで生まれ育った日本人の患者さんが


リューベック大学のラルフ・シーゲルト教授の診察を受けて


日本人ならば、永田の所へ行くように


と、紹介されて手術を行ったことがある。


シーゲルト教授も、私の教え子の一人だ。


 


このように、小耳症治療の世界は非常に狭い


世界はアメリカ形成外科学会のジャーナルか、


イギリス形成外科ジャーナルの情報で、


ほとんど、世界レベル情報が構築されているからだ。


 


その中でも後世にまで長く残っていく論文は


限られたものとなっている。


 


これらのジャーナルは、科学的なレベルと信頼性が


形成外科分野の科学ジャーナルの中で、世界に


最も重要な影響力を持つジャーナルとなっている。


 


世界初の発見をしたら、必ず最先端の形成外科医ならば


投稿するジャーナルだ。


 


だから逆に、これらのジャーナルに


毎月必ず一通り目を通しておく事が


世界最先端についていく事になり


 


また、自らの論文を投稿する事が科学の発展のために


最も重要な事なのだ。


このブログにもたびたび書いてきたように


1992年、1993年と、私の小耳症の新たな手術法の論文が


巻頭論文として、アメリカ形成外科学会誌に記載されてから、


世界中が私の手術法に変わってきた。


 


私は、イギリス形成外科学会誌がインターナショナルジャーナルとなって以来、


主に小耳症の論文審査員を行っており


世界各国から投稿されてくる論文に目を通しているが


厳格な審査が必要で、科学的に間違った論文が投稿されてくることもある。


コメントを書いて、論文を書いた医師に


問題点を指摘する事も、世界に患者さんのために重要な仕事となっている。


 


世界のあらゆるところで、小耳症の患者さんは、同じ苦労をしている。