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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

かつて、ヒマラヤ山脈の中国側に、すなわち中国南部に

ダライ・ラマを頂点とするのチベットが自治権を持っていた。

そのチベットは、中国によって自治権を剥奪されて、

ダライ・ラマはその地を追われ国外へと追放された。


今は、そのチベット問題で世界が揺れ動いている。

聖火リレーは、世界のどこへ行ってもチベット問題でうまく行かない状況となっている。


オリンピック委員会は、政治をスポーツに持ち込まないことが原則だったが、

その原則を破り、ついに中国に、チベット問題を解決するように注文をつけた。


ドイツやイギリスが、オリンピック開会式不参加を表明したのをはじめ

もし中国が、このまま、ダライ・ラマとの話し合いをやらないようであれば

EU会議が、北京オリンピック不参加を行うように、各国へ通達を行った。

すなわちヨーロッパ諸国の大部分が開会式の参加を取りやめる可能性が大きくなったのだ。


さらに、次期アメリカの大統領候補達・オバマ氏・クリントン氏までも、

このままであれば、開会式不参加の意向を述べている。


このような異常事態では、オリンピック自体が、危機を迎えている。


さらに、チベットだけでなく、中国の最西に位置するウイグル地域の民族も

自治権を求めて、か、独立を求めてか、動き出している。


中国側の発表によると、

オリンピック選手の拉致や、爆破計画が露見して、

ウイグル人の45名の逮捕者を出したと言っている。

バックにはアルカイダが尾を引いていると、言っている。が、

いつも、情報を隠す中国の報道は、世界中が信じないだろう。


チベット人だけでなく、ウイグル人も

虐げられて、言論の自由が奪われており

自治権を回復したい、あるいは、独立したいと望んでいるのだろう。


いまだに、中国が、世界に向けて、内政干渉するな、と言えば言うほど、

中国は世界から孤立していくことだろう。


今年のオリンピックはこのままでは大失敗となるに違いない。

そんなことにならないよう、

この機に中国は、人権を改善する必要に迫られている。


日本は、どのような態度でオリンピックに望むのか?

塾考する必要がある。

いつものような、うやむやな態度をとるわけには行かなくなっている。

うやむやにすれば日本は欧米諸国からの信頼を失うかもしれない。

本日の手術のように、当院では,小耳症のため

日本中の大学の形成外科で手術を受け耳を作られたものの

不幸な結果になった耳の作り直し手術が、毎月、毎月、毎月、行われている。


このブログで何回も繰り返し、繰り返し、耳の作り直し手術を写真を供覧して

書いてきたので、このブログを、いつも、ご覧の患者さんたちは、お解りだ。


実に、日本中の大学の教授や助教授の行った耳の手術の作り直しである。


もはや、当院は、小耳症患者さんのための最後の駆け込み寺となっている。


なぜそうなのか?

最初から、タンザー法や、ブレント法など、従来法では、

不完全な耳しかできない方法なのだ。

そんな方法をいまだに行っているからだ。


15年も前の、とっくの昔に、永田法のみが、完全な耳を再建できる方法となって

世界中が行っている現在となっているのにもかかわらず、

国際学会に出席すら出来ないレベル、

すなわち、ほとんどの日本の教授が、まだ、古い方法を行っている。


又、たとえ、永田法を真似したとしても、中途半端か、

一人よがりの、間違った解釈をして勝手に行って

とんでもない結果となり、犠牲となった患者さん達は、作り直しとなって、こられる。



そんな犠牲となった患者さんに成り代わって、私はいつも心の中で怒っている。

耳を作ることが、いかに繊細でデリケートな手術なのかが

全くわからない教授や、助教授の多さに愕然とする。


まだ、今後もこのような犠牲者が次々に出るようならば

何のため毎年、日本形成外科学会を行っているのか?意味がない。


だから、いまだに、日本形成外科学会誌が、

インデックス・メデックスの世界に認められない学会誌なのだ。


あきらかに、作り直しをしなければならない耳しか作れない施設は

患者さんのためを考えて、耳つくり手術から撤退すべきだ。


あくまでも、患者さんの立場から考えてほしい。

私は、患者さんの立場を代表して、心から真剣にお願いしている。


今までは作り直しとなった患者さんたちが、

私が作り直しす事で、なんとか、我慢に我慢をしてきたが、

これ以上、犠牲となる患者さん達の数が増え続ければ、

私をしても、不満を抑えられなくなる。










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昨年9月4日、ある大学の教授によって、手術されたものの、不幸な結果に陥ったので
、耳を作り直す手術を行ったときの術前の状態。
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3次元肋軟骨フレームを新たに作成した。
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使える皮膚を残し太腿のの付け根から移植されていた色の違う皮膚は捨てた。
頭から血管幕を起こした。
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3次元肋軟骨フレームを移植して血管膜でカバーして生かす。
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もともとあった良い色の皮膚でがバーしたところ。
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皮膚が足りなかったところには、頭から採取した薄い皮膚を移植した。
非常に困難な、手術となった。
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手術終了時。
今日は、この作り直した耳の、耳立て手術となった。
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頭から、2枚目の血管膜を起こしたところ。
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耳の後ろから耳を支えて立てるための肋軟骨ブロックを作成した。
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術直後耳が立っている。腫れは、血行の良い組織でカバーしているので、早くひく。
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その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。



今日もまた、小耳症の耳立て手術だった。

昨日から明日まで名古屋で、日本形成外科学会が開催されている。

今日は、その学会を抜け出して、日本人の形成外科医が小耳症手術の見学にこられた。


当院には海外からの形成外科医がよく手術見学に来るので、

手術室に今日も見学者が来ると看護士さんが「今日は、どこの国からですか?」

と私に聞いてくる。

「今日は日本から」。と言って、大爆笑だった。


園長先生は、今日の午前中に、肋軟骨の採取後に、学会出席のために

午後から名古屋へと旅立った。

園長先生が午後からいなくなったので本日のブログ用の手術写真は取れなかった。

私は、手術を続行。

明日の、11日もまた、小耳症の耳立て手術が予定されている。


今年も、私は秋に、アメリカ形成外科学会から、

3時間の小耳症のインストラクショナルコース

の講演を行うように依頼されているので、忙しく、今回も、日本形成外科学会はお休みだ。


手術後、夕方より横になったら気がつけば、夜中となっていた。

そこでようやくこのブログを書けた次第です。