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永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

病院とクリニックの違いを

20ベット以上の入院設備のあるところを病院。

19ベット以下、あるいは入院ベットが無いところを、「クリニック」あるいは「診療所」と呼ぶ。


厚生省はこの機能分担により、患者さんをどうしても振り分けたいために

同じ治療をしても、病院のほうが入院費用を高く設定している。


特に200ベット以上の病院を、専門化集団の医師がいる病院とみなしている。

クリニックを、広く浅い知識を持った町医者と言うような表現でみなしている。


すなわち、国の構想は、国民に対して、広く浅い診療をする町医者にまず観てもらい、

軽度の入院が必要なら町医者=「クリニック」=「診療所」あるいは、

小さい規模の病院へ入院してもらう。


専門性の高い病気のときは、クリニックから紹介して

200ベット以上の病院へ入院してもらう。

それよりも更に専門性の高い時には、1000ベットを超える大学病院へ入院してもらう。


と言うような構想を立てている。


だから、それに伴うように、それぞれの施設で、もし同じ治療をしたとしても

大病院のほうが入院費用を高く設定してきた。


これは、大病院のほうが、

レベルの高い専門性の高い高度な治療を行っているはずだ

と言う前提に立っているとしか思えない。

クリニックを馬鹿にした判断である。


本当にこの考えは正しいのだろうか?


15ベットしかない永田小耳症形成外科クリニックには、

常に、日本全国ばかりでなく海外からも

小耳症の患者さんたちが入院して来られている。

各県に発生率が毎年2人か、3人しかいない小耳症なので

確率的に、地元の患者さんはごくごく一部である。

更に小耳症治療は、形成外科部門の疾患のなかで、

手術難易度の最も高い分野である。

さらに、最も専門的な知識を要する分野でもある。

本来は、大学病院で手術されていた疾患だ。


しかし、現実は、大学病院で小耳症手術を受けたものの

不幸な結果となった耳の再々建「作り直し」を求め,

日本全国から患者さんが、数多く《驚くほど》入院してこられる。


もっと驚くべき事に、

大学病院に勤務する教授,講師、や医師の子供さんが、小耳症の場合

当クリニックに、お子さんを入院させに来られている。

大学勤務の形成外科医のお子さんが小耳症で、

あるいは、医学生で小耳症の患者さんなど

自分が勤務するあるいは、学ぶ大学に形成外科が存在するのにだ。


あるいは、いったん大学病院で耳を再建されたものの、不幸な結果となり

作り直しを求めて別の大学病院を受診し、再々建手術は困難と言われ、

その大学病院からの紹介状付きで、当院へ来られる患者さんまでいる。


欧米の一流大学からの形成外科医の留学生も永田法の小耳症手術を学びに来る。

その熱意ある留学生ならば、教育をも行っている。

だから自動的に

それら欧米の各大学病院の客員教授にさせられてしまっている。


世界中からイギリス発行の形成外科学会誌に

投稿されてくる小耳症論文の論文審査も当クリニックは、行っている。

これも本来は、大学教授がやるべき仕事なのだが、

イギリス形成外科学会が指名していることだから致し方ない。


形成外科学会として日本より科学的レベルの高い

アメリカ形成外科学会において、当クリニックは

小耳症治療を専門とする医師達に教育コースを行っている。


日本には、現在、形成外科の「教授」と言うポストの人間が覚えられないくらい多数いる。

が、アメリカ形成外科学会で、教育コースを行う人は日本人で、私以外に誰もいない。

GDP第2位の国とは言えないレベルだ。

オリジナルの発想があまりにも少なすぎる日本。


アメリカでは、それぞれの分野で、形成外科専門医のための

1時間、2時間、3時間の「専門教育コース」がメインテーマの一つでもある。


アメリカ形成外科医のための「小耳症教育コース」は、

コースの中で、最も時間の長い3時間コースの一つとなっており

「永田法」「ブレント法」両者の教育コースが存在したが、

今年からは小耳症教育専門コースは「永田法」のコースのみ、となった。


この教育コースに出席した受講生は、

専門医を維持するための点数を獲得できるシステムとなっている。

代わりに受講生が最も良い教育を受けるためのシステムとして、

教育コースの受講生達が、逆に教育者を採点した結果のペーパーを学会が回収して、

その評価により、次の年度の教育コースを誰が行うのか、が決定される。


日本の形成外科学会のように、

一握りの学会幹部のみが、教育者を人選しているわけではない。


そのほか、数えられないほど、

世界中の国々からの形成外科学会からの小耳症治療に関する招待講演や、

デモンストレーション手術の依頼にも出来るだけ応じてきた。


この小耳症手術法は、アメリカ発行の形成外科手術テキストブックともなっている。

もちろん、執筆は開発者である私自身だ。


アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドなど英語圏の国の形成外科医の

専門医テスト問題にも「永田法」と「ブレント法」との比較が理解できているか

という、テスト問題が出題される。

アメリカ形成外科学会誌の、CME≪E[education][教育)の意味≫に、

その試験問題が書いている。

[Nagata]法と、[Brent]法の異なる点はどれか?

共通点はどれか?次の中から正しいものを選べ。

[Nagata]法は、どの方法か?次の中から正しいものを選べ。

テスト問題に「Nagata」と書いているのだから、英語圏形成外科医達は

永田法を勉強しておかねばならない。

決して私が勝手に永田法と言っているわけではない。


日本と違い、

知的所有権の確立した欧米での科学の世界では、形成外科学会で

「3次元肋軟骨フレーム」を用いる小耳症手術を報告する時には、

かならず、「永田法の肋軟骨フレームを用い再建した」と言うように発表する。


このように、永田小耳症形成外科クリニックでは、小耳症治療分野では

大学院大学病院のレベルをはるかに超える世界レベルの

超専門分野の治療を行うクリニックである。


国が言うように

画一的に、クリニックだからといって、広く浅い知識の町医者ばかりではない。


このような超専門クリニックは、国内の他の分野、数こそ少ないが、たとえば

脳腫瘍分野、などでも、新設しつつある。


なぜなのか?

医療崩壊に伴って、世界的レベルの各分野の専門医が、

理想とする高度な医療を行いたくても

融通が利かず勤務条件が悪く、

学問発展に理解すら無く、売り上げが落ちるからという理由で、

国際的な学会に医師が発表しようとしても出席回数制限をもうけ、

国内の学会出席の交通費用のごく一部だけは負担しても、

国内よりレベルの高いはずの海外への学会発表の費用は負担しないなど、

売り上げばかりを医師に求める大病院や、大学病院を辞職し、


理想の医学の学問の発展と、理想のハイレベルの治療と、理想の医師教育を行うために

超専門分野で開業を試みるクリニックが今後増加する傾向にある。


これらの目的を持つべきなのは、本来は大学病院のはずだったが、

売り上げ第1主義となった大学病院は、

医局崩壊寸前のところまで来ているところまであり、

医学レベルは単に一般病院と成り下がり

もはや、学問の進歩がなされにくくなってきたからだ。



今、新たな、医療崩壊による時代の変化の、ひずみ、のために、

このような、本来は大学病院でしか治療できなかった疾患の

超高度専門を大学レベル以上に、あるいは大学でも不可能な

治療をする、あるいは大学で行った治療のやり直しを行う

医学的にも学問的にも超ハイレベルの専門クリニックの開設が始っている。


少なくとも、同じ疾患の治療で入院したときに、

大病院と、クリニックに対し、入院費用に短絡的な差をつけるべきではない。


「超専門クリニック」と言う分類を作った方が、患者さんにもわかりやすい。