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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

今日の土曜日は外来日。

午前中は、

小耳症の新患患者さんが2名。

診察し治療法の説明に2時間を要した。

ほかに、小耳症再診の患者さんが数名。

午前の外来が終了したら、1時近くになっていた。

急いで昼食を食べ、

すぐに、午後の外来に突入した。

これまた。外傷性耳介欠損の初診の患者さん。

またまた説明に時間を要した。

さらに、小耳症再診の患者さんを数名診察。

するともはやあっという間に午後3時半。


ようやく病室に入院中の小耳症術後患者さんたちの包帯交換を行った。

終わったら、夕方となってしまった。
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5月15日耳垂残存型小耳症術前。
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デザインの完成。
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作成した、3次元肋軟骨フレーム。
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皮弁形成と、皮下ポケットを作成した。
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皮下に3次元肋軟骨フレームを移植した。

そして本日、11月14日を迎えた。
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本日の術前。
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耳立て手術のデザイン。
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肋軟骨ブロックを作成した。頭から薄い皮膚を採取した。
頭から生きた。血管膜を起こした。
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耳と頭の間に肋軟骨ブロックを移植した耳を立てて
耳の後ろを頭から起こした生きた血管膜でカバーした
この操作により、肋軟骨ブロックを生かすことが出来、
耳の後ろから血行の補強を行う。
更にその上に、頭から採皮した薄い皮膚を移植した。
本当に耳が立っている。
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前から見て耳が立った事がわかる。

その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。



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耳垂残存型小耳症術前。
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耳があるべきところを赤で示す。P1000175.jpg
デザインが完成。
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3次元肋軟骨フレームを作成した。
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皮弁形成と皮下ポケットを作成した。
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3次元肋軟骨フレームを皮ポケットに移植した。
先週の、アメリカ形成外科学会の会場で
新たに発行された形成外科医師のためのテキストブックが、展示されていた。
このような最新版がアメリカでは、すぐに手に入る。

この本が出来る2年前に、
ハーバード大学のERIKSSON教授から
「世界の形成外科領域の各専門部門のリーダーで執筆した、
最先端、最新の形成外科の手術書を作るから、
小耳症のセクションは、是非、永田先生に執筆して。」と、依頼されていた。
1年半ほど前に原稿を書いて送っていた。 
 
もう忘れかけていたが
このたび、ようやく本が完成したので、
学会の会場で、完成記念パーティを、おこなっていた。

私がシカゴに到着したのは
、そのパーティの次の日だった。

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[PLASTIC SURGERY] INDICATIONS AND PRACTICE .
「形成外科」 適応と実践
VOLUME 1.VOLUME 2、からなる2巻本だ。
これが、そのうちのVOLUME 1.
非常に重たい本だ。
2冊で、5万円強の値段だった。

日本で買うと7万円から8万円となる。
上から2番目に
私に原稿執筆を依頼してきたERIKSSON教授の名前が書いてある。

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Auricular Reconstraction : Congenital 
Auricular Defects -microtia
Satoru Nagata

耳介再建:先天性
耳欠損症ー小耳症
永田 悟

小耳症の治療については、
659ページから699ページまでの
41ページに渡り、私が執筆している。

P10001661.jpg
執筆者一覧には、
Satoru Nagata MD PhD
Medical Director
Nagata Microtia And Reconstructive Plastic Surgery Clinic
Toda City 
Saitama Prefecture
Japan
Chapter51:Auricular Reconstruction:
Congenital Auricular Defects-Microtia
永田 悟  医学博士
院長
永田小耳症形成外科クリニック
戸田市
埼玉県
日本
チャプター51:耳介再建:
先天性耳介欠損ー小耳症

と書いている。

イラストは美しいカラーで統一されており、
手術法がわかりやすく解説した本となった。
もちろん、症例写真もカラーで大きく印刷されている。

世界中の形成外科の先生達にとって、
最も実践に役に立つ本となっている。
P1000134.jpgアメリカ形成外科学会出の講演を終えて、11月5日午後11時5分の、
アメリカン航空、成田行きに乗ることになっていた。
シカゴの空港で、時間待ちをしている。
快晴の状態だ。
私の後ろに写っているのがそのジェット機。
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飛行機に乗って、出発時間になっても、出発しない。
アナウンスが流れた。
「お客様の中で、航空荷物を預けて、当機に搭乗しなかった方が1名おられます。
機内にすでに、つみこんだその方の荷物を降ろしますので、いましばらく、お待ちください。」
とのこと。
預けた荷物が爆弾だったら恐ろしいことになるな。などと、ふと思った。
その時、窓から見えるシカゴ空港。
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30分遅れで飛び立って、シカゴ郊外の景色。P1000137.jpg
次第に、雲と同じ高さになった。
P1000138.jpg
まだ、うっすらと雲の下に地表が見える。
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いよいよ雲の上になった。雲しか見えない。
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それからおよそ13時間後、ずっと太陽が沈むことなく、
私は、ヘロヘロなっている。
いよいよ日本が近づいた。
雲の下に見えるのは、太平洋だ。
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次第に降下し始め、雲に近づいてきた。P1000142.jpg雲の下となり、日本の空に突入した。
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おお、川が、光を放っている。翼のフラップが上がっているのは減速しているからだ。
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飛行機が、旋回している。P1000145.jpg
おお、成田の地がよく見える。
やっと、日本へ帰ってきた。
飛行機を降りたら11月6日午後3時半だった。
永田小耳症形成外科クリニックへ帰るまでもう少しだ。

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シカゴで滞在したハイアットホテルからみえる風景。P1000123.jpg
時計台にズームしたところ。
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同じ風景の夜の景色。
P1000127.jpg
アメリカ形成外科学会の、
インストラクショナルコースで、
私が小耳症の治療について、1時間半講演し休憩を取った後に、カナダ、トロントの
シックチルドレンの医師が、「小耳症術後ケアー」についての講演で使われていた時の画像。
永田小耳症形成外科クリニックでの消毒包帯交換の風景が使われた。
私が消毒しているのをライトで照らしているのが、
シックチルドレン病院のレイラ、カスライ女医。
消毒綿球を渡しているのが事務長。ただし、当院の事務長は看護士です。
この写真を撮影したのが
シックチルドレン病院の、デイビット、フィッヤー医師。

講演しているフィッシャー医師が聴講生に向かって言った。
「このように、術者である永田教授自身が、消毒をしています。
これが小耳症治療には非常に重要です。」
ちなみに、私はシックチルドレン病院の客員教授だ。

アメリカでは、術者は、手術をするが、自身で消毒することなどなく、他の職員が消毒をする。
よって、特殊な手術を要する小耳症では、手術後トラブルが多いのだ。
アメリカでの医療費は、日本の10倍以上も高い。
だから、日本よりも職員を何人でも雇える。
しかし、それが逆に悪い結果をもたらすこともあるのだ。
P1000126.jpg
私の講演が終了したとき、イタリア、ミラノの形成外科医の女医さんが
「永田小耳症形成外科クリニックへ2ヶ月ほど留学したい」と言ってきた。

「永田先生のことを、私の教授は、知っています。永田先生は私の大学の教授を知ってますか?」
と言うので、「ミラノなら、ミラノ大学の、リカルド、マゾーラ教授ならよく知っています。
以前にミラノ大学から招待講演を依頼され行ったことがあります。しかし、あなたの教授は
直接は、知りません。ほかに、イタリアならベローナ国立病院のジーノ、リゴッチ教授も知っています。
同様に講演と教育手術を行ったこともあるからです。」と答えた。
他の教授は思い出せなかった。

一緒に、写真を撮ってと頼まれて、撮った写真。
私はこのとき、時差ぼけのピークで、睡魔が襲っているときだったので
ねむけまなこになっている。
ちなみにこの時、日本時間では、午前6時半だった。
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アメリカ形成外科学会学会での、私の「小耳症インストラクショナルコース」が、やっと終了して
ホテルへ戻った。そのときの玄関前。P1000130.jpg
ハイアットホテル別館の玄関前、まさに、この夜、
オバマ大統領が当選確実となった日に、このホテルに姿を現して、
大騒ぎとなった。
警官が、うろうろ警戒しており、
「銃の乱射だけは起こらなければいい。」と言ったので、
あわてて、私は自分の部屋へ逃げるように入った。
P1000146.jpg
本日の術前。P1000149.jpg耳のあるべき場所を赤で示す。
耳があるべき部分に70パーセント髪の毛が生えている。
今ある小耳症の部分は、切除しなければならないほど前に存在する。
臨床的には、ローヘアーラインを伴う無耳症。
髪の毛が生えない耳を作らなければならないので、
通常とは全く異なる手術となる。
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手術の複雑なデザインが完成したところ。
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頭から薄い皮膚を採取した。
その後で、耳があるべき場所の毛根部を切除した。
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頭の皮膚の下から、生きたままの血管膜を起こしたところ。
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3次元肋軟骨フレームの作成。
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耳があるべきところに、3次元肋軟骨フレームを移植した。
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3次元肋軟骨フレームを、生きた血管膜でカバーすることで、フレームが生きる事になる。
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血管膜の上に、あらかじめ頭から採取しておいた薄い皮膚を戻して移植する。
薄い皮膚には毛根が含まれていないので、再建した耳から、毛が、生えることはない。
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ガーゼで圧迫するように縫合固定した。
もともと、ほっぺたにあった小耳症の部分は切除して平らになった。


今日は、午前中、

小耳症の退院患者さんを2人診察。

小耳症の入院患者さんを1名診察。

その後、包帯交換を行った。


午後は、小耳症の術前検査の患者さん3名を診察した。

そのほかに、再来の小耳症患者さんを数名診察して終了となった。


明日は、10時間手術予定の

ローヘアーラインを伴う小耳症手術が予定されている。
人はいろいろ

夢がある。


夢があるから

生きられる。


夢がなければ

生きられない。


夢は果てしないもの。

涙は、

悲しい時に

出るものだが、


あまりにも

嬉しい時にも

出るものだ。


嬉しさと

悲しさとは、

紙一重。

しんしんと、

静寂の夜は

ふけていく。


空気清浄機が

室内に風の音を

運んでいる。


他には

何も聞こえない。


自分の

ため息だけが、

ただ

聞こえている。


果てしない夢を、

今も見ながら、走っている。


3年という月日が流れても

変わることなく

ただ走り続けている。


振り返ると、

あまりにも、なつかしい。



全身に光を浴びて

風が吹き抜ける。


木漏れ日の中、歩いた道。


緑目のライオンが よみがえる。

よちよち歩きで、追いかけっこをする鳩が、よみがえる。

赤レンガを見ながら、飲んだコーヒーが、よみがえる。


海から飛び出す魚を、懐かしむ。

白い砂浜。


お弁当を持って、

出かけたい。


でんでんむしの頭のような、赤いふたをしたポットに

お茶をいっぱいに、入れて。


パバロッチを聞きながら。





日本は、地球全体と比較すると、

ほんの一部に過ぎない。

日本の中だけで、考えていると大間違いなことが多い。


小耳症治療法に関しても、そうだ。


これほど多くの、作り直しの患者さんが、

永田小耳症形成外科クリニックに集まってくると言うことは、

いまだに日本の多くの形成外科施設が

古い方法で手術しているからだ。

国内の小耳症手術法の科学的な遅れを示している。


今だ、古い、タンザー法もどきの手術の呪縛から開放されていないからだ。

あるいは、いまだ、組織拡張法などを行っているところすらある。

日本形成外科学会の

ホームページの小耳症の治療法にまで、

まだ、組織拡張法を書いているくらいだ。

だから、大学病院でも今だ、そのような施設が多い。


世界はどうかというと、

永田法が、大勢を占めるようになっている。

世界の教科書を見るとわかる。


科学の世界は、進歩する。

進歩から遅れると、

その国は衰退し滅びていく。



午前中包帯交換を行った後、

シカゴとの時差のため眠くなり、

完全に夕方まで眠ってしまった。


今週中にこの時差をなくしておかなければならない。

明日の土曜日は、午前午後とも外来日だから、

ある程度、強制的に起きていなければならないから、改善することだろう。


昨夜はどうしても眠れず、朝の5時までおきてしまった。

ヨーロッパは、時差が8時間で比較的楽なのだが、

アメリカ、シカゴは、時差が16時間なので、ちょっときつい。





やはり、13時間の飛行機はきつかった。

今頃になって、どっと疲れが出てきた。

まだ足もむくんでいる。


全身ばらばらになりそうだ。

眠いのだが横になっても眠るわけでもないし、

睡眠中枢も体中の筋肉も、全てが狂っている。

時差と荷物運びで、やられてしまった。


それで、徒然なるままに、

アメリカ形成外科学会会場で、

購入してきた新形成外科テキストブックを、ぱらぱらとめくってみる。


この新教科書が完成したパーティがアメリカ形成外科学会会場で行われたが

私がシカゴに到着したのはその翌日だった。


今回のアメリカ発行の新たな教科書は、

特に世界中の、最先端の形成外科医が新たに、分担執筆した物となっている。

分厚い上に、ページ数も多いので、手にとっても、ずしりと重たい。

イラストと、写真が、はっきりと大きく見やすくなっている。


だから、手術法を学ぶ形成外科医だけでなくて、

患者さんも、これを見たら良くわかる。


小耳症の部門は、私が執筆したが、

他のセクションよりも、ページ数もはるかに多くなっている。


イラストも、この本の全てに統一されたカラーで、細かく書かれており、

前回の白黒よりも、はるかに、見やすい。

症例も、前回の症例とは、別の新たなものに差し替えた。

新たに左右対称な耳の立ち方に関する理論の部分をも、加えている。

形成外科医だけでなく、患者さんの、みんなが見てわかりやすいことが重要だ。


重くても運んできた甲斐があった。





来年は、11月の終わりに

インドのニューデリーで、国際形成外科学会がある。

そこで私は、小耳症治療に関するマスターコースを

1時間行うように依頼されている。

「ipras 2009,」のscientific program,のmaster classを、参照。


先日、シカゴでのインストラクショナルコースを行った時に

アルバータ大学のゴールド、ウィルキス教授から

依頼を受けた。


来年のインドの国際学会で、私の講演の最後に

2011年のカナダ、バンクーバーでの、国際形成外科学会のスライドを入れて

「2011年にはバンクーバーで会いましょう」と宣伝してくれと言うことだ。


私は快く承諾した。


このように、何年かに一度の国際形成外科学会の開催国となった国は、

大変な努力を行っている。


シカゴから13時間も飛行機に乗り、

ようやく成田に着いた。

成田からクリニックまでが3時間。

ホテルを出てから延々と17時間もかかって

ようやく、永田形成外科クリニックへ帰ってきました。


荷物整理をして風呂に入り、

今夕方8時となった。

入院中の小耳症の患者さんたちは

風邪を引いた子がいるが皆元気。


ほっとしたところだ。
RIMG0001のコピー

今日は年に一度の消防訓練の日です。

院長がアメリカへ行っていて、いないし、手術がないので入院患者さんも少なく、
ちょっと寂しい気がしていたのですが、
今年は「戸田市消防署」から2名の消防士さんに来ていただき、
お母さん達にも参加してもらって、
何とか無事に終わりました。

夜勤の多い I さんは、「夜勤のときに火事になったら責任重大」と、真剣そのもの。
参加していただいたお母さん達も、あかい消火器を軽々と扱って、模擬消火。

子供達には、非難をするときは体を低くして、
ナースには、通報したらすぐ子供を避難させて、
と実際に即した指導が受けられ、短時間の訓練でしたが
まことに有意義でした。

○先生に記念写真もコピーしてもらいました。
皆さん、お疲れ様でした。
ご協力ありがとうございます。
アメリカ大統領選挙が終わった今日。

ほぼオバマ候補の優勢がニュースとなっている中、


アメリカ形成外科学会のインストラクショナルコースを無事終了して

やっと、ホテルへ帰ってきた。


ホテルの前には、多くの警官がいたるところに配置されて警戒厳重な状態。

ホテルの道路には、テレビ局の中継車が昨日から何台もそのままいる。


ホテルの玄関を入ると。


大勢の熱狂の声がフロアーに響いている。

何事かと思ったら、


なんと、オバマ候補が、

このホテル内に姿を見せたために大騒ぎとなっていたのだ。


よりにもよって、アメリカは広いのに

オバマ候補は、シカゴのわれわれが泊まっているホテルに来ていたのだ。

それも、アメリカ形成外科学会で、

私の、小耳症インストラクショナルコース講演と同じ日にだ。


ジョージさんと二人、大興奮のそれに、まきこまれないように、

急いで部屋へ戻った。


テレビをつけると、さっき通ったばかりの、このホテルの前で

聴衆が大騒ぎしている光景が

リアルタイムで映し出されているではないか。


毎日毎日ずっと、

永田小耳症形成外科クリニックに一年中泊り込んでいた私が、

今年初めて5日間の留守をしてアメリカに着たら、


この歴史的瞬間に出会ったばかりか、

アメリカ史上初という黒人の血が混じったオバマ候補が大統領となるという

まさに、奇跡の人物が、同じホテルにいるなんて、

アメリカは広いのに、

よりにもよって、驚き、桃の木、サンショの木。

このように、いつも、私の周りでは、

奇跡が起きる。というのは、言いすぎだろうか?



驚いたとともに、お腹が減って

ホテル内のステーキハウスで夕食をとり、

このブログを書いています。


今、こちらは、もうすぐ夜の10時。

明日の朝はシカゴ空港から朝9時5分の成田行きへ乗る予定です。


早く日本へ帰りたい。

そして、パンではなく、ご飯を食べたい。

無事に、アメリカ形成外科学会の

3時間の小耳症のインストラクショナルコースを終えた。


本当に公演中は眠かったが、なんとか、やり遂げた。


私が、まず1時間半の講演をし、5分間休憩を取り、

教え子3人が、残り時間を、講演した。


教え子たちはそれぞれ、永田法を習得するには

どのような訓練が必要なのかを、主に語った。


教え子は、トロントのシックチルドレン病院の2名の医師、

デイビット、フィッシャー医師と、レイラ、カスライ医師。

レイラ、カスライ医師は女医で、現在、妊娠中でお腹を抱えての講演だった。

もう一人は、アルバータ大学のゴードン、ウイルキス教授だ。


聴衆からの、質問も活発に来て、やりがいがある教育講演となった。

小耳症を専門とする医師ばかりが、聴衆として集まっていたので。

質問の内容も的確な事ばかりだった。


この聴衆に質問したところ

一人を除いて、ほかは全て、永田法を行っているとの事だった。


聴衆は世界各国から集まっていた。

一人だけが、ブレント法をいまだ行っており、肩身が狭そうだった。

これも時代の流れだ。


来年は9月に、国際小耳症学会が、オーストラリアで行われるし、

11月終わりには、インドで国際学会が行われるために、

今日の教育コースを行ったメンバーは、4人とも

この2つの学会へ出席することになっている。

4人とも皆、何らかの形でこれらの学会から招待されている。


だから、来年10月のアメリカ形成外科学会にて、

教育コースを行うのはスケジュール的に4人とも無理となることを確認した。



とにかく講演終了後、聴衆の中から、永田小耳症形成外科クリニックへ

小耳症手術を見学に来たいとの申し込みが数件あった。


イタリアから来た女医さんと、パキスタンから来た医師が

特に執拗に見学に来たいと依頼してきた。


中国からの医師団は、私とブレントを、中国の学会へ招待したいとの事だった。

サウジアラビアからの医師と、パキスタンからの医師も、私を学会に招待したいと依頼して来た。

が、とても全てには応じられない。


ようやく、夕方開放された。








こちら、シカゴは、今、朝7時45分です。

夜明けです。が、


日本では、夜22時45分です。

私は何度も寝たり起きたりしています。


これから7時間後、

皆さんが眠っている午前5時ごろになったら、

私は、こちらで小耳症のインストラクショナルコースの講演を

3時間眠らずに行わなければなりません。


こちら時間では、講演の時間は午後3時から午後7時ですが

日本時間に当てはめると、午前5時から午前8時と、最も眠たい時間です。


これが最も時差の大変なところです。

まだ体は、日本時間です。



3日続けてお休みとなった私は、すっかり主婦になっていたのです。
洗濯機の音をBGMにして、優雅にミルクティーを飲みながら、
朝刊に目を通しつつ、

「そういえば今朝は9時から、美容のカウンセリングがあったわよ」
と、思い出しました。
「いけない、もう8時45分!」
あわてて○先生にTEL。

「先生!!おはようございます。今朝は9時からカウンセリングですよ!」
電話だから見えないけれど、なんだか眠そうな声が聞こえる。
やはりまだ就寝中であったかと、
テレビ電話でない事に感謝しつつ、
「先生!!起きてますか!顔洗いましたか!」と聞いたら、
「僕は子供じゃないです」と不満そうにおっしゃるが、私としてはとても心配。

ほんとなら朝から出かけて行って、
○先生に、ついて回りたいくらいだけれど、
実はいり豆食べて、歯がかけました。

で、歯医者に行かねばならぬので、今日もお休みしたのです。

午後は友人とパスタランチ。
食後は爽やかな風の中、ハーブ園を眺めて歩き、
カモミールティーと卵の革命を起こします紅孔雀(要するに卵)を買って帰りました。

優雅な3日間でありました。

明日は、ここシカゴで、

オバマ候補の演説が予定されています。


夕食をとりに、このホテルのイタリア料理店へ行く時に、

道路を、またぐ渡り廊下を歩いていました。


すると、明日、オバマ候補が、

この道を通るので

テレビ局の中継車が3台も準備していました。


明日は道路も警戒状態との事だから、

早めに学会の会場に行かなければ

と思っているところです。


学会の会場へは、このホテルから、

30分おきに、専用のシャトルバスが出ており、

会場までは、15分ほどかかります。


ところで、今日のイタリア料理は、

パスタを中心に、スープや野菜サラダにしてみましたが、

パスタが馬鹿デカイ皿に、大盛りで来ました。

日本では3人前を上回る量です。

さて、食べ始めたら、んーーーーーー。

まったくパスタが、水分不足で

バサバサ。

ショックで、

とても食べることが出来ませんでした。


頼んだグレープフルーツジュースまでも、まずかったーーーーー!。

やはりアメリカの中で、イタリア料理店に入ったのは

不正解でした。


ジョージさんと、二人、ほとんど残したまま、しゃべっていたら、

店のウエイターが、

「残ったパスタを、お持ち帰り用にパッキングしましょうか?」と言ってきた。

が、二人とも、断った。

とんでもないーーーーーー”。


これまでの、アメリカでの食事で、

おいしいと思ったことは無いのです。


歴史が浅い国は、料理もまずい。



永田形成外科クリニックでは、

今、私がアメリカ形成外科学会、「シカゴ」での講演のため木曜日まで不在です。


私の変わりに、留守を守ってくれているのは、

園長先生です。


明るい園長先生は今まだ、

午前6時の為に睡眠中でしょう。

こちらは、午後3時です。


ご苦労様です。

元気ですかーーーー?。



今日は、アメリカ形成外科学会の受付をしに行ってきました。

明日の「小耳症インストラクショナルコース」を行う部屋の場所を確かめてきました。

私の教え子の、

デイビット、フィッシャー医師、レイラ、カスライ医師、ゴールド、ウイルキス医師と、

会場で、明日のコースのやり方の打ち合わせを行いました。


そして、来年の学会のことを話しました。

来年は、インドのニューデリーで11月の終わりに

国際形成外科学会が5日間、開催されます。

私は、小耳症の、マスターコースを1時間講演するように依頼されています。

デイビット、フィッシャー医師は、

口唇裂のマスターコース講演を行うように依頼されているそうです。


シックチルドレン病院のロナルド、ズッカー医師も、アルバータ大学のゴールド、ウイルキス教授も

インドの学会に出席するそうです。


この二人は、2011年にカナダの、バンクーバーで、開催される予定の

国際形成外科学会への、科学者集めの宣伝という政治的な意味もあって、

忙しく動かなければならないという事です。


このように国際学会の会場となっているところは

学会を高度なレベルとするために

世界中の質の良い科学者を集めることで、

一般の形成外科医を世界中から数多く集めることができるようになるために、

何年も前から、国際的な準備や真の科学者集めの動きを

必死で進めているのです。


それに比べて、日本で行われるはずの

来年、10月頃の開催を予定していたアジア太平洋形成外科学会は、

日本人の形成外科学会の会員にすら、いまだに何の案内も送られてこず、

準備がまったく進んでいないようです。


もはや開催日まで1年も切ってしまった今となってすら

ホームページでの主な専門分野のレクチャーを

誰が行うのか、という骨格すら、完成もしておらず、

出遅れとなっています。


1ヶ月遅れのインドでの国際形成外科学会に、してやられていますので、

上記の医師らは、聞いても、日本での学会のことなど知りもしなかったし

出席することも無いでしょう。


このままでは、おそらく1ヶ月遅れてあるインドでの国際学会に

主な科学者をほとんど奪われて、内容の貧しい学会となり、

人も集めることが出来なくて、学会自体が、危機かも。

あるいは、発表者と聴衆が日本人ばかりとなるかも。


前回のアジア太平洋形成外科学会は、

やはりインドのムンバイで行われて、4日間行われました。

日本で同じ学会が、たった、3日間となっているという事は

厳しい現実を物語っています。



すなわち、このたった3日間が、意味する事は、

国際学会という体裁すら保つことが出来ない、


すなわち、初日に、ウェルカムパーテイーと、

2日目にプレジデンシャルディナーを行い。

翌日、クロージングして、帰国?となるばかりか、


日本形成外科学会の3日間と同じで、

いかに、人が集まらないか、ということを物語っています。


このことは、今の日本形成外科学会の

前もっての準備が遅れていた事と、

学問的な停滞が世界とのコネックション不足となっている

という状況を如実に物語っています。


やはり、科学レベルに基づいたプログラムを組めずに、

学閥や地位のみに基づいた学会を行い続けてきた日本の学界が

世界に通用しなくなってきた結果となっています。


あまりにも、日本では、医療費の削減が行われて来た事も、

このような、学問レベル低下の結果を引き起こした

一つの大きな原因となっているのです。


日本形成外科学会の国際学会の折衝部門の人などは、

海外で見たことすらありません。

国内にいて、何をしていることやら。

アメリカなどに人を送り込み、もっと宣伝などをすべきです。


唯一良いニュースとしては、予想したとおり、

アメリカ発行の新たな「形成外科テキストブック」が出来上がり、

今回のアメリカ形成外科学会の会場で発売していました。


小耳症の治療分野は、私が執筆しています。

さっそく、患者さんの説明のためにも、購入しました。

持って帰るのが重たいのです。



こちらシカゴは夜中3時。


さっきまで寝てました。

と言うか、寝たり起きたりです。


紅茶を入れて飲んでます。

ジョージさんは、コーヒー入れて飲んでます。。


日本では夕方6時です。

というのも、今コンピュータに、

日本時間が表示されているので、ようやくわかるのです。


こちらの時間に合わせた腕時計だけを見ていると、

もう、わけがわからない状態となっています。


こちらの時間にぴったりと、

睡眠と食欲の時間が、あうようになって初めて

時差が取れるのですが、

まったく無理。


もう少し経って、日本時間の真夜中になった時に

昼間のシカゴでは、起きておかなければならない時間帯こそ

もうろうとなる時です。


今、永田小耳症形成外科クリニックでは、

園長先生が医局に当直していて

何か、恐ろしい料理をし、

ものすごい臭いとなっているような

予感がしてなりません。


お願いですから

生ものの後始末は、

ビニール袋に入れてくるみ、

医局のドアのすぐ外の、ごみいれにいれて

ふたをしてね。

お願いしますよーーーーーーー。

ごみは、ゴミ箱に入れてねーーーーー。

ご苦労さんです。

応答求む。


病室では確か、カルメンさんが当直して、

入院の小耳症の患者さんの夕食がすみ、

お薬の時間ですね。


頑張ってください。

お願いしますよーーーー。





先日、友人の担当する映画を観て来ました
なので、紹介!って訳でもないのですが・・・

それは「恋愛上手になるために」というペネロペ・クルス出演の映画です
私はペネロペちゃんが結構スキです
あの完璧な美貌には憧れます

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美しいです・・・


内容的には、現実離れしてるかと思いきや、かなり現実的だったりして・・・
不思議な映画でしたが、要は「目の前にいる人を大事に・・・」ってことでしょうか・・・
正直、映画の内容にはあまり興味はないけど、ペネロペちゃんにウットリでした

そして、初日に観にいったので、抽選がありました
そして、当たりました
「LOREALのファンデーション」
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ラッキーでしたとさ
12時間も、飛行機に乗って

ようやくシカゴのホテルへ到着した。


成田空港の、おそば屋さんで、「テンプラとおそば」を食べ、

さらに、おすし屋さんで、

いなり寿司と、太巻き寿司を2人前ずつ注文。

大きなお茶、2本買って、

機内に乗り込んだのが日曜日の夕方。

機内食は、まずいので、

とにかく、ジョージさんと二人で、これらの、すしを機内で食べつくした。


足はむくみ、シカゴの空港に到着し、ドルに両替。

1ドル100円を切っているので、円高で助かる。

タクシーでホテルへ到着した。

タクシー料金50ドル。


今は、まだ時差のために、こちらは、11月2日の日曜日の夕方7時だ。

日本では11月3日の朝9時だ。


ジョージさんが、コンピューターを持ってきてくれたので、

このブログを「ハイエット、リーゼンシー、シカゴ、ホテルの885号室」で、書いています。


あーーー、疲労困憊。

やれやれ、と言うところです。


予想に反して、夕方での気温は19度で、わりと暖かです。

コートを持ってきたものの、今日は必要ないようです。


アメリカ形成外科学会自体は10月31日からすでに始まっており、

11月5日まで行われます。


明日の3日、アメリカ形成外科学会の会場へ行き、受付を済ませて、

あさって4日が、私の出番の講演日で、

3時間もの「小耳症の、インストラクショナルコース」を行う予定。


まさにその日、アメリカ大統領選挙の前日で、

オバマ候補が、ここ、シカゴで、

選挙前日の、盛り上げるための演説をすることになっているとの事です。

シカゴは、警戒厳重となることでしょう。


そして、5日のお昼頃の飛行機で帰国すると

日本到着は6日の夕方となります。


永田小耳症形成外科クリニックでは、皆、元気にしているかな?





今日から院長はアメリカへ出張です。
「タバコを買ってこんば。千円札でないと買えないんだ」と言って、私から千円札と、500円玉を奪って、自販機へタバコを買いに行きました。
紙袋をもって行きましたが、
「おっさんがいたから」とカートンで買って帰りました。
そして山のようなキンエンパイポとタバコを つめたかばんを持って、アメリカへ行きました。
 
当然小耳症の手術はできないので、しばらく当院はお休みモードです。

かく言う私も今日から3連休で、午後は庭掃除に、冬物の手入れにと忙しく過ごしました。
かわりに当院で泊まりこむ事になる○先生は、今頃どうしているのかな?

○先生、冷蔵庫に入ってる院長のゼリーとか、全部食べちゃってもかまわないよ。
戸棚の中のカップめんも缶詰も全部食べちゃってかまわないよ。

でも
キムチのふたは、ちゃんと閉めて冷蔵庫へ入れておいてくださいね。
水曜日は避難訓練なので、朝から行きます。
それまでよろしくね。