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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

こちら、シカゴは、今、朝7時45分です。

夜明けです。が、


日本では、夜22時45分です。

私は何度も寝たり起きたりしています。


これから7時間後、

皆さんが眠っている午前5時ごろになったら、

私は、こちらで小耳症のインストラクショナルコースの講演を

3時間眠らずに行わなければなりません。


こちら時間では、講演の時間は午後3時から午後7時ですが

日本時間に当てはめると、午前5時から午前8時と、最も眠たい時間です。


これが最も時差の大変なところです。

まだ体は、日本時間です。



3日続けてお休みとなった私は、すっかり主婦になっていたのです。
洗濯機の音をBGMにして、優雅にミルクティーを飲みながら、
朝刊に目を通しつつ、

「そういえば今朝は9時から、美容のカウンセリングがあったわよ」
と、思い出しました。
「いけない、もう8時45分!」
あわてて○先生にTEL。

「先生!!おはようございます。今朝は9時からカウンセリングですよ!」
電話だから見えないけれど、なんだか眠そうな声が聞こえる。
やはりまだ就寝中であったかと、
テレビ電話でない事に感謝しつつ、
「先生!!起きてますか!顔洗いましたか!」と聞いたら、
「僕は子供じゃないです」と不満そうにおっしゃるが、私としてはとても心配。

ほんとなら朝から出かけて行って、
○先生に、ついて回りたいくらいだけれど、
実はいり豆食べて、歯がかけました。

で、歯医者に行かねばならぬので、今日もお休みしたのです。

午後は友人とパスタランチ。
食後は爽やかな風の中、ハーブ園を眺めて歩き、
カモミールティーと卵の革命を起こします紅孔雀(要するに卵)を買って帰りました。

優雅な3日間でありました。

明日は、ここシカゴで、

オバマ候補の演説が予定されています。


夕食をとりに、このホテルのイタリア料理店へ行く時に、

道路を、またぐ渡り廊下を歩いていました。


すると、明日、オバマ候補が、

この道を通るので

テレビ局の中継車が3台も準備していました。


明日は道路も警戒状態との事だから、

早めに学会の会場に行かなければ

と思っているところです。


学会の会場へは、このホテルから、

30分おきに、専用のシャトルバスが出ており、

会場までは、15分ほどかかります。


ところで、今日のイタリア料理は、

パスタを中心に、スープや野菜サラダにしてみましたが、

パスタが馬鹿デカイ皿に、大盛りで来ました。

日本では3人前を上回る量です。

さて、食べ始めたら、んーーーーーー。

まったくパスタが、水分不足で

バサバサ。

ショックで、

とても食べることが出来ませんでした。


頼んだグレープフルーツジュースまでも、まずかったーーーーー!。

やはりアメリカの中で、イタリア料理店に入ったのは

不正解でした。


ジョージさんと、二人、ほとんど残したまま、しゃべっていたら、

店のウエイターが、

「残ったパスタを、お持ち帰り用にパッキングしましょうか?」と言ってきた。

が、二人とも、断った。

とんでもないーーーーーー”。


これまでの、アメリカでの食事で、

おいしいと思ったことは無いのです。


歴史が浅い国は、料理もまずい。



永田形成外科クリニックでは、

今、私がアメリカ形成外科学会、「シカゴ」での講演のため木曜日まで不在です。


私の変わりに、留守を守ってくれているのは、

園長先生です。


明るい園長先生は今まだ、

午前6時の為に睡眠中でしょう。

こちらは、午後3時です。


ご苦労様です。

元気ですかーーーー?。



今日は、アメリカ形成外科学会の受付をしに行ってきました。

明日の「小耳症インストラクショナルコース」を行う部屋の場所を確かめてきました。

私の教え子の、

デイビット、フィッシャー医師、レイラ、カスライ医師、ゴールド、ウイルキス医師と、

会場で、明日のコースのやり方の打ち合わせを行いました。


そして、来年の学会のことを話しました。

来年は、インドのニューデリーで11月の終わりに

国際形成外科学会が5日間、開催されます。

私は、小耳症の、マスターコースを1時間講演するように依頼されています。

デイビット、フィッシャー医師は、

口唇裂のマスターコース講演を行うように依頼されているそうです。


シックチルドレン病院のロナルド、ズッカー医師も、アルバータ大学のゴールド、ウイルキス教授も

インドの学会に出席するそうです。


この二人は、2011年にカナダの、バンクーバーで、開催される予定の

国際形成外科学会への、科学者集めの宣伝という政治的な意味もあって、

忙しく動かなければならないという事です。


このように国際学会の会場となっているところは

学会を高度なレベルとするために

世界中の質の良い科学者を集めることで、

一般の形成外科医を世界中から数多く集めることができるようになるために、

何年も前から、国際的な準備や真の科学者集めの動きを

必死で進めているのです。


それに比べて、日本で行われるはずの

来年、10月頃の開催を予定していたアジア太平洋形成外科学会は、

日本人の形成外科学会の会員にすら、いまだに何の案内も送られてこず、

準備がまったく進んでいないようです。


もはや開催日まで1年も切ってしまった今となってすら

ホームページでの主な専門分野のレクチャーを

誰が行うのか、という骨格すら、完成もしておらず、

出遅れとなっています。


1ヶ月遅れのインドでの国際形成外科学会に、してやられていますので、

上記の医師らは、聞いても、日本での学会のことなど知りもしなかったし

出席することも無いでしょう。


このままでは、おそらく1ヶ月遅れてあるインドでの国際学会に

主な科学者をほとんど奪われて、内容の貧しい学会となり、

人も集めることが出来なくて、学会自体が、危機かも。

あるいは、発表者と聴衆が日本人ばかりとなるかも。


前回のアジア太平洋形成外科学会は、

やはりインドのムンバイで行われて、4日間行われました。

日本で同じ学会が、たった、3日間となっているという事は

厳しい現実を物語っています。



すなわち、このたった3日間が、意味する事は、

国際学会という体裁すら保つことが出来ない、


すなわち、初日に、ウェルカムパーテイーと、

2日目にプレジデンシャルディナーを行い。

翌日、クロージングして、帰国?となるばかりか、


日本形成外科学会の3日間と同じで、

いかに、人が集まらないか、ということを物語っています。


このことは、今の日本形成外科学会の

前もっての準備が遅れていた事と、

学問的な停滞が世界とのコネックション不足となっている

という状況を如実に物語っています。


やはり、科学レベルに基づいたプログラムを組めずに、

学閥や地位のみに基づいた学会を行い続けてきた日本の学界が

世界に通用しなくなってきた結果となっています。


あまりにも、日本では、医療費の削減が行われて来た事も、

このような、学問レベル低下の結果を引き起こした

一つの大きな原因となっているのです。


日本形成外科学会の国際学会の折衝部門の人などは、

海外で見たことすらありません。

国内にいて、何をしていることやら。

アメリカなどに人を送り込み、もっと宣伝などをすべきです。


唯一良いニュースとしては、予想したとおり、

アメリカ発行の新たな「形成外科テキストブック」が出来上がり、

今回のアメリカ形成外科学会の会場で発売していました。


小耳症の治療分野は、私が執筆しています。

さっそく、患者さんの説明のためにも、購入しました。

持って帰るのが重たいのです。