
シカゴで滞在したハイアットホテルからみえる風景。

時計台にズームしたところ。

同じ風景の夜の景色。

アメリカ形成外科学会の、
インストラクショナルコースで、
私が小耳症の治療について、1時間半講演し休憩を取った後に、カナダ、トロントの
シックチルドレンの医師が、「小耳症術後ケアー」についての講演で使われていた時の画像。
永田小耳症形成外科クリニックでの消毒包帯交換の風景が使われた。
私が消毒しているのをライトで照らしているのが、
シックチルドレン病院のレイラ、カスライ女医。
消毒綿球を渡しているのが事務長。ただし、当院の事務長は看護士です。
この写真を撮影したのが
シックチルドレン病院の、デイビット、フィッヤー医師。
講演しているフィッシャー医師が聴講生に向かって言った。
「このように、術者である永田教授自身が、消毒をしています。
これが小耳症治療には非常に重要です。」
ちなみに、私はシックチルドレン病院の客員教授だ。
アメリカでは、術者は、手術をするが、自身で消毒することなどなく、他の職員が消毒をする。
よって、特殊な手術を要する小耳症では、手術後トラブルが多いのだ。
アメリカでの医療費は、日本の10倍以上も高い。
だから、日本よりも職員を何人でも雇える。
しかし、それが逆に悪い結果をもたらすこともあるのだ。

私の講演が終了したとき、イタリア、ミラノの形成外科医の女医さんが
「永田小耳症形成外科クリニックへ2ヶ月ほど留学したい」と言ってきた。
「永田先生のことを、私の教授は、知っています。永田先生は私の大学の教授を知ってますか?」
と言うので、「ミラノなら、ミラノ大学の、リカルド、マゾーラ教授ならよく知っています。
以前にミラノ大学から招待講演を依頼され行ったことがあります。しかし、あなたの教授は
直接は、知りません。ほかに、イタリアならベローナ国立病院のジーノ、リゴッチ教授も知っています。
同様に講演と教育手術を行ったこともあるからです。」と答えた。
他の教授は思い出せなかった。
一緒に、写真を撮ってと頼まれて、撮った写真。
私はこのとき、時差ぼけのピークで、睡魔が襲っているときだったので
ねむけまなこになっている。
ちなみにこの時、日本時間では、午前6時半だった。

アメリカ形成外科学会学会での、私の「小耳症インストラクショナルコース」が、やっと終了して
ホテルへ戻った。そのときの玄関前。

ハイアットホテル別館の玄関前、まさに、この夜、
オバマ大統領が当選確実となった日に、このホテルに姿を現して、
大騒ぎとなった。
警官が、うろうろ警戒しており、
「銃の乱射だけは起こらなければいい。」と言ったので、
あわてて、私は自分の部屋へ逃げるように入った。

本日の術前。

耳があるべき部分に70パーセント髪の毛が生えている。
今ある小耳症の部分は、切除しなければならないほど前に存在する。
臨床的には、ローヘアーラインを伴う無耳症。
髪の毛が生えない耳を作らなければならないので、
通常とは全く異なる手術となる。

手術の複雑なデザインが完成したところ。

頭から薄い皮膚を採取した。
その後で、耳があるべき場所の毛根部を切除した。

頭の皮膚の下から、生きたままの血管膜を起こしたところ。

3次元肋軟骨フレームの作成。

耳があるべきところに、3次元肋軟骨フレームを移植した。

3次元肋軟骨フレームを、生きた血管膜でカバーすることで、フレームが生きる事になる。

血管膜の上に、あらかじめ頭から採取しておいた薄い皮膚を戻して移植する。
薄い皮膚には毛根が含まれていないので、再建した耳から、毛が、生えることはない。

ガーゼで圧迫するように縫合固定した。
もともと、ほっぺたにあった小耳症の部分は切除して平らになった。