fc2ブログ

小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

DSC05364.jpg
某有名病院で小耳症の耳再建手術を受けたが、不幸な結果となった症例。
本年4月25日術前。
耳は平らで、立ってなく、
耳の後ろには大腿部付け根から移植されていた色の違う皮膚が、移植されている。
色が違うだけでなく耳の後ろには、大人になってから陰毛が生えている。
頭には、すでに血管膜を使われた傷がある。
DSC05365.jpg
陰毛が耳の後ろに多く生えている。
DSC05367.jpg
耳の中央部も色の違う皮膚が、移植されているので切除する。DSC05368.jpg
耳たぶの後ろ側に隠れている良い色の皮膚を
生きたまま耳の中央部に移動して用いるためのデザイン。
DSC05369.jpg
左が、新たに作成した3次元肋軟骨フレーム。
真ん中が摘出した移植されていたシリコンで作られた耳のフレーム。
DSC05374.jpg
シリコン耳を摘出して、皮膚弁を作成したところ。
DSC05376.jpg
新たに、作成した3次元肋軟骨フレームを移植しなおしたところ。
P1000198.jpg
そして11月20日の本日となった。
本日の術前の状態。
P1000199.jpg
耳の後ろの色の異なる陰毛の生えた皮膚を切除して
耳立て手術を行うためのデザイン。
P1000202.jpg
耳の後ろの色の異なる陰毛の生えた皮膚は、切除し左下に置いて示す。
左上に置いてあるのは、頭から薄く採取した皮膚。
左の真ん中に置いているのが、耳を後ろから支えて立てるため
新たに作成した肋軟骨ブロック。
また、頭から2枚目の血管膜を生きたまま起こしたところ。
以前の病院での手術で1枚目の血管膜は、すでに、使われてしまっていたからだ。
P1000203.jpg
耳の後ろに、肋軟骨ブロックを移植して耳を支えて立てた後
それを生かすために、生きた血管膜で耳の後ろからカバーした。
その上に頭から採取していた薄い皮膚を移植した。
P1000205.jpg
耳が立っている。血行が良いので腫れは、入院中に引く。

このように、当院では、
他の病院で手術されたものの不幸な結果となった耳の作り直し手術までもが、
非常に多くなっている。

その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。