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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

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これは、今年の11月30日から12月3日までインド・ニューデリーで開催される

国際形成美容外科学会の、アナウンス。

形成外科と美容外科の主な分野を、29分野に分けて

それぞれの分野での、世界の主な学者を、

マスタークラスの講演者としている。

マスタークラスの公演時間はそれぞれ1時間となっている。

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上のアナウンスを拡大した。

17番に、小耳症に対する耳の再建と、外傷耳に対する再建として

私の名前が記載されている。


9番のマイクロサージャリーの遊離組織移植の進歩は、台湾のチャングン大学の

フー・チャン・ウェイ教授が講演する。

この教授の依頼を受けてチャングン大学のズン・チャン・チェン医師に

私の小耳症手術法を教育した。


21番の、片側唇裂についての講演は、カナダ・トロントの

子供病院デイビット・フィッシャー医師が講演する。

この医師は、私の小耳症手術の教え子でもある。


15番の顔面の動きの再建について講演するのが

これまた、カナダ・トロントの子供病院のロナルド・ズッカー教授である。

この人から頼まれて、デイビット・フィッシャー医師に、私は、小耳症手術を教育した。


このように、世界のトップは、緊密に横のつながりを持っているから

国際学会のときは、どこの国で開催されても

いつも顔を会わす事になる。

このようにして、国際的に、医療水準が国際学会のたびに進歩している。
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第5回国際耳再建学会が2009年9月27日から29日まで行われる。

オーストラリア・シドニーが、開催場所となる。


前回の国際耳再建学会は、このブログにも示したように

イギリス形成外科学会後援により、イギリス・エジンバラで行われた。

世界中から多くの形成外科医が集まり、数多くの発表がなされた。

その学会で、私は、2時間の講演と、デモンストレーション手術を行った。



上のアナウンスには

今年の、国際学会での世界を代表する主だった国際講演者の名前が書いてある。

今後、この下に世界中から、数多くの発表を募集する。


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主だった世界の国際講演者の名前を拡大したところ。

今回の耳再建学会で、Brent医師が引退となる。

引退を前に最後に、耳再建学会を行いたい、ということで開催される。

アメリカ人だが、なぜかオーストラリア形成外科学会後援により

オーストラリアでの開催となる。

これは、イギリス形成外科学会誌ジャーナルの今月号に記載されたアナウンスだ。


上から3番目に、私の名前が書かれている。

また、忙しくなる。

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2008年7月1日。耳垂残存型小耳症の術前。
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耳があるべき場所を赤で示す。
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術前デザインが完成したところ。
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作成した3次元肋軟骨フレーム。
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皮弁形成および皮下ポケット作成。
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3次元肋軟骨を皮下ポケットの下に移植した。
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2009年1月29日耳立て手術の日。
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耳立て手術のデザイン。
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耳の後ろから耳を支えて立てるために肋軟骨ブロックを作成した。
頭から薄い皮膚を採取した。
頭から、血管膜を起こしたところ。
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耳を頭側から見た所。耳が立っている。
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耳を前から見た所、耳が立っている。

耳の腫れは、入院中に引いていく。

その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。