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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

新たな風が吹いてきた。

時代は変わりつつある。


これまで信じられてきた重要で変わらないはずだったものが

大きく崩れ去り、

以前には、見向きもされなかったことが

重要な本質へと、変貌を遂げ始めている。


その変貌の時代へと切り替えることが出来ず

波に乗り遅れた場合は、沈没するしかない。


しかし、物の本質を常に捕えておけば

波の最先端に乗っていくことが出来る。


たとえば、巨大企業は、往々にして

年功序列制度を保持し続けることが出来、

生涯安定した給料を獲得できると、固く信じてきた。

ところが、

この世界経済危機を迎え、

車の売り上げがが世界的に急激な減少となり、

世界のトヨタといえども、まさかの急激な業績大激減となった。

巨大企業だけに、逆に大リストラを簡単に行うわけには行かず

当分、危機的状況は避けられない。


かつては、大学病院や、公立大病院が、

医師の修行のためには、最も良い病院と長い間信じ続けられてきたが、

今や、公立病院は経済危機となり医療崩壊を向かえ

医師が逃げ出すようになった。

もちろん大学病院でも、人材不足となり、

本来の科学的進歩が出来にくくなり

世界的なレベルを持つ指導者が激減し

学問レベルダウンが長年続き

修行すら困難となりつつある。


このように社会構造の変化により

頭脳は、以前とは全く違う所へと流失している。


時代の流れに応じ、フレキシブルな対処が出来る

独自性に富んだ新たな会社や、病院だけが

生き残っていく。


決して、建物の外観の巨大さとか美しさではなく

その中に働く人材そのものの創造力の能力そのものが問題なのだ。






今日の4月4日、土曜日は

春休み最後の土曜日とあって

またまた、小耳症患者さんが、全国から殺到し

殺人ラッシュとなった。


まず小耳症患者さんが1名無事退院となった。

次回の手術予定日を決定して退院された。


その後、午前中に、小耳症初診の患者さんが1名

北陸の大学病院で一度手術を受けたものの不幸な結果となってしまった患者さんだった。

作り直し手術の予約をとってお帰りになった。

説明時間を要した。


そのほか経過観察中の術前や術後の小耳症患者さん達が多く来られた。

12時20分ごろとなって昼休みとなったとたん、

テレビで、「北朝鮮から発射の模様」とのニュース。

しかし5分後には「誤報」ということだった。


午後からは、さらに忙しくなった。

初診の両側小耳症の患者さんが2組こられて、

2時間ほど説明し、手術予約を取られてお帰りになった。


その後も再来の小耳症患者さんたちが引きもきらず

外来が終了したのは、なんと夕方4時45分

それから直ちに病室へあがり、

入院中の小耳症患者さん達の包帯交換を行った。


新人の常勤看護士さんの

初めての包帯交換を指導しながら

それでも早めに、包帯交換を終えた。


今は夜の8時10分前。

医局は、皆帰り静かになった。


今日発射することがなかった北朝鮮のロケットは

明日発射されるのだろうか?


今日も大都会の夜は

ライトアップされて華やかだろう。


同じはずの、

きらびやかな風景は、

自分の置かれた状況によって、

全く異なるように見える。


まるで、「自分のためにある情熱の風景」、

と見える時もあれば、

「偽りの冷たい風景」にも見える時もある。


いずれにしても、

きらびやかな、

人が作った風景に惑わされることなく、

自分自身が、これまで築き上げてきた

最も重要な現実をしっかり見失わないよう、

一歩一歩を、

踏みしめて歩いていくことが重要だ。


本物の心。

これこそ最も重要で

大切にすべきものだ。

と、しみじみと思う。


そうすれば、表面のきらびやかさに、

決して惑わされる事はない。


きらびやかに見える世界に気を取られ

本質を見失えば、

今まで築き上げたはずの自分は、

直ちに、砂のように悲しく崩落する。


自分の事を、

常に、

本当に、

必要としてくれる

信じられる求め合う心を大切に。

自分の心に互いに素直に、忠実に。