外来に、7歳の子供の患者さんが来院。
下顎部を殴られて3週間経過したが、
皮膚の下に、「しこり」が出来たまま治らないという。
近所の整形外科に、かかったものの、
「10日もすれば治る」と言われたが
3週間たつのに、まだ直らないから心配と、お母さんが連れてこられた。
触ってみると、下額部に
なるほど直径約4センチほどの硬い球状のシコリが、はっきりと触れる。
殴られた時、皮膚の下にある血管が切れて、
皮下に血が貯留し、皮下血腫が出来る。
このような場合は、3週間もたつと、
たまった血液は、融けて液状化している時期なので
注射器ですぐに引き抜けるはずだ。
ただし、何せ、7歳の患者さんなので
「注射した時に、泣くことがあるか?」と尋ねたら
「赤ちゃんのときは泣いたが、今は泣かない」と言う。
それではと、注射して吸引しようと、注射器を出したとたん
突然泣いて、完全な抵抗をし始めた。
執拗な抵抗だった。
動かれると危ないので
「注射せずに帰っていいよ。そのまま腫れたまま治らなくてもいいでしょう?
はい、さようなら。そのまま帰っていいよ。」
と突き放したように言ったら、
泣きながらも「治したい。」と、本人が言う。
怖がりながらも、ベットに横たわってくれたので
一瞬にして注射針を刺し、約7ml の液状化した血腫を抜くことが出来た。
ほっぺたを触って見ると、もう、シコリはなくなっている。
本人は、唖然としながらも、まだ少し泣いていた。
母親は、触ってシコリがなくなっていることで、安心している。
泣きながらも、治したいと思っていた子供の心は
なんとも、かわいい。
下顎部を殴られて3週間経過したが、
皮膚の下に、「しこり」が出来たまま治らないという。
近所の整形外科に、かかったものの、
「10日もすれば治る」と言われたが
3週間たつのに、まだ直らないから心配と、お母さんが連れてこられた。
触ってみると、下額部に
なるほど直径約4センチほどの硬い球状のシコリが、はっきりと触れる。
殴られた時、皮膚の下にある血管が切れて、
皮下に血が貯留し、皮下血腫が出来る。
このような場合は、3週間もたつと、
たまった血液は、融けて液状化している時期なので
注射器ですぐに引き抜けるはずだ。
ただし、何せ、7歳の患者さんなので
「注射した時に、泣くことがあるか?」と尋ねたら
「赤ちゃんのときは泣いたが、今は泣かない」と言う。
それではと、注射して吸引しようと、注射器を出したとたん
突然泣いて、完全な抵抗をし始めた。
執拗な抵抗だった。
動かれると危ないので
「注射せずに帰っていいよ。そのまま腫れたまま治らなくてもいいでしょう?
はい、さようなら。そのまま帰っていいよ。」
と突き放したように言ったら、
泣きながらも「治したい。」と、本人が言う。
怖がりながらも、ベットに横たわってくれたので
一瞬にして注射針を刺し、約7ml の液状化した血腫を抜くことが出来た。
ほっぺたを触って見ると、もう、シコリはなくなっている。
本人は、唖然としながらも、まだ少し泣いていた。
母親は、触ってシコリがなくなっていることで、安心している。
泣きながらも、治したいと思っていた子供の心は
なんとも、かわいい。
国際的な経済危機が
国際学会にも影響を与え始めた。
国際学会を主宰する場合は、学会の会場費用などで
相当の資金が必要だ。
今年9月にオーストラリアのシドニーで行われる予定だった
国際小耳症学会が、来年後半へと延期されることになった。
2年前にイギリス形成外科学会後援で
スコットランドのエジンバラで開かれた第4回国際小耳症形成外科学会は、
世界中から小耳症を専門とする形成外科医が大集合して
充実した学界が行われた。
その学会で、私は、招待講演と教育用デモンストレーション手術を依頼されて
忙しい日程をこなした。
今年は、9月にシドニーで行われる予定となっていたが、
主催者側からメールが入り、経済危機のために
世界の医師たちの参加がこの時期は困難となっていることなどから
1年ほど延期するという詫び状が届いた。
このように経済危機は学会にも影響を及ぼしている。
ただし、11月終わりに行われるインド・ニューデリーでの国際形成外科学会IPRASは
予定通り行われる予定だ。
国際学会にも影響を与え始めた。
国際学会を主宰する場合は、学会の会場費用などで
相当の資金が必要だ。
今年9月にオーストラリアのシドニーで行われる予定だった
国際小耳症学会が、来年後半へと延期されることになった。
2年前にイギリス形成外科学会後援で
スコットランドのエジンバラで開かれた第4回国際小耳症形成外科学会は、
世界中から小耳症を専門とする形成外科医が大集合して
充実した学界が行われた。
その学会で、私は、招待講演と教育用デモンストレーション手術を依頼されて
忙しい日程をこなした。
今年は、9月にシドニーで行われる予定となっていたが、
主催者側からメールが入り、経済危機のために
世界の医師たちの参加がこの時期は困難となっていることなどから
1年ほど延期するという詫び状が届いた。
このように経済危機は学会にも影響を及ぼしている。
ただし、11月終わりに行われるインド・ニューデリーでの国際形成外科学会IPRASは
予定通り行われる予定だ。

北陸の某大学病院形成外科で
小耳症に対して耳の再建術を受けたものの
非常に不幸な結果となっている。
耳からは髪の毛が生えており、耳は立っておらず、
耳の後ろには明らかに色が異なる植皮がなされている。

耳があるべき正常な場所と位置を赤で示している。
耳があるべき所の上3分の1は、髪の毛が生えている。
髪の毛が生えない耳を作らなければならない。
あまりにも位置が違いすぎる。
このような手術は受けなければ良かった。
患者さんの再建された耳は、ほっぺたに、作られてしまっている。
あまりにも、患者さんが、かわいそうな状態となっている。
このような手術をする大学病院が多くある。
昨年の12月19日も、同様な作り直し手術を行った。

手術のデザインを示す。
耳の後ろの色の異なる皮膚は切除する。

上が、摘出した移植されていた肋軟骨。
下が、新たに作成した永田法の3次元肋軟骨フレーム。

頭からあらかじめ薄い皮膚を採取した。
更に頭から生きた血管膜を起こした所。

3次元肋軟骨フレームを、耳があるべき場所へ移植した。

移植した3次元肋軟骨フレームを生きた血管膜でカバーしたところ。
これで、3次元肋軟骨フレームが生きていける。

生きた血管膜の上にあらかじめ頭から薄く採取していた皮膚を移植したところ。
これで、髪の毛が生えない耳が正常な場所に再建された。
皮膚を採取した頭の部分は、浅い、かすり傷なので、退院までには治って髪の毛が生える。
耳の前のほっぺたに相当する部分を平らにするだけでも相当に時間を要した。
麻酔時間は。朝の9時から夜の23時10分までかかった。14時間10分。
手術時間は12時間30分。
その1
このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。
小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。
その2
このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。
耳介形成術による合併症
感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。