fc2ブログ

小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

本日は、小耳症の患者さんが1名退院となった。

代わりに、明日の耳立て手術の患者さんが入院となった。


明日の患者さんは、両側小耳症の患者さんで、

術前には、補聴器をして初めて、日常会話が可能だった患者さんだ。

しかし当院で第1回目の耳再建術を行った後、

アメリカ、バージニア大学の耳鼻科を紹介して

耳の穴を開けて鼓膜の再建を受けた。

その結果、補聴器無しで日常会話が可能となった患者さんだ。

明日はその耳の耳立て手術予定となっている。


耳を立てる時には、耳穴の後ろの部分を延長させなければならないため

特殊な工夫が必要だ。

また耳を立てるときに、耳を後ろからはがしていくのだが、

その剥離の時には細心の手術操作が必要となる。


永田小耳症形成外科クリニックは

小耳症に対する耳再建術において、

現在、世界の先端施設が使う永田法の開発施設であり、


アメリカ、バージニア大学医学部の耳鼻科は

ジャスドーファー教授が、両側小耳症の患者さんのための聞こえの手術の開発者である。


国際小耳症学会になると、開発者である両者が、必ずと言っていいほど

どこの国でも招待されているので、学問上でも、互いに、よく知っている。

そこから生まれた国際協力で、このような関係が成り立っている。


手術法の開発者同士として、ごく自然な成り立ちとも言える。

だからこそ、日本、アメリカと国が異なる科学者同士であっても

互いに強い絆で結ばれた関係となっている。


互いの手術が、困難である事も深く理解しあっている。