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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

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東京都内の某大学病院で、形成外科と耳鼻科との共同手術を行われ
耳の再建と聞こえの手術を同時に行われたが
耳の形も不幸な結果となり、聞こえるようにもならなかった。
すなわち、補聴器無しで会話することも出来るようにはならなかった。
両者ともこのような不幸な結果となって
永田小耳症形成外科クリニックへ、耳の作り直し目的で入院された。
これは2008年2月12日の手術。
耳は立っておらず、耳の後ろには色の異なる植皮が行われており
その皮膚からは、陰毛が生えていた。
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耳があるべき姿を、赤で示す。
作られた耳は、大きすぎる。
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上が新たに作成した永田法の3次元肋軟骨フレーム。
下は移植されていた摘出した肋軟骨フレーム。耳の幅が広すぎる。
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耳たぶの裏には、良い色の皮膚が存在していたため、この部分を生きた皮弁として
下の写真の場所へ移動した。
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耳たぶの裏から皮弁を生きたまま移動したところ。
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新たな3次元肋軟骨フレームを移植したところ。
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そして、2009年4月28日。耳立て手術の日を迎えた。
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耳立て手術のデザイン。
耳の後ろの色の異なる皮膚は切除する。
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左上が、頭から新たの歳書した薄い皮膚。
左中は、色の異なる陰毛の生えた皮膚を切除したもの。
左下は、耳を後ろから支えて立てるための新たに作成した肋軟骨ブロック。
頭から起こしてきた血管膜。
すでに、血管膜を使われており、しかも、視野の悪い方法で行われていたために
きちんとした層で、剥離されていなかったので部分的に破壊されており苦労した。
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耳が立っている。
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耳が立っている事がわかる。

その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。