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永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

顔面が事故で破壊され、大欠損した患者さんに対して、

最後の手段として、他人の顔を移植する手術が行われるようになった。



世界初の手術は、オランダ、アムステルダム大学の、モシュ・コーン教授だ。

私はかつて、この大学にも招待されて、

小耳症手術の教育デモンストレーション手術を行ったことがある。

その時、私を招待講演として呼んだのが、モシュ・コーン教授だった。


その後何年かが経ってから、

中国の農村の患者が、顔面移植手術を受け成功した。

その患者さんが、手術後、我が家に帰り、皆が喜んでいるシーンが

テレビで放映されたことがあった。



それから何年か経過した今年

悲しいニュースが流れてきた。


その中国の患者さんは、死亡した。

理由は、免疫抑制剤を飲まなくなったからだと言う。


中国の一般庶民にとっては、免疫抑制剤を一生飲み続けると言うことは

おそらく、金銭的に、不可能な額となる。

手術当時は、手術代も、薬代も、病院持ちで、特別扱いだったはずだ。

が、

おそらく、お金が続かなくなれば、薬が買えなくなる。


すると、他人から提供されて移植された組織は

拒絶反応を示し、組織自体が死んでしまう。

すると、急激な顔面欠損が再び生じ

体液が大量に流失したことだろう。

そして、死亡してしまった。


この点で、やはり、困難でも、自分の体の組織を使って

顔面を再建すると言う方法へと、もう一度方向転換すべきであろう。


その点でも、自分の肋軟骨移植で再建された耳は、自分の組織だからこそ

免疫抑制剤を使わなくても良いのだ。

国会では、子供に対する臓器移植法案が今頃になって、討論されている。


以前にもこのブログで書いたが、

世界的に移植する臓器提供数は不足している。


だから、日本人の患者が、他の国で臓器移植を受けることは

他の国の患者にとっては、いい迷惑となる。


ついに今年、国連世界保健機構が、臓器移植は

それぞれの国で行うようにとの勧告を出した。


だからこれからは、子供の臓器移植も国内で行わなければならない。

しかしいまだに、「15歳以下の子供の臓器移植は行えない」

と言う法律のままとなっている。


諸外国から、非難されるまで、法律改正を行うことなく放置していた日本の国会は

全く怠慢だった、と言うしかない。


臓器移植でしか助かる方法がない子供の患者さんたちにとっては

待った無しの状態なのだ。


皆、自分の身に降りかからないと、何にも動こうとはしない。

患者数が少なければ少ないほど、政治家は得票数につながらないので

動きが鈍いのだ。

本日は、午前中に小耳症患者さんが無事1名退院となった。

かわりに、明日の手術予定の小耳症の患者さんが入院となった。

午前中に、入院中の小耳症患者さん達の包帯交換を行った。

水曜日の午後からは外来の時間となっている。


永田小耳症形成外科クリニックでは

月曜日の午後と、

水曜日の午後

土曜日の午前、午後が、

外来の時間帯となっています。


このうち、水曜日の午後が、最も待ち時間が少なくて済みます。

土曜日は、外来が混むので、待ち時間が多くなります。