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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

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小耳症術前。P1010021.jpg
耳があるべき場所を、赤で示す。
耳があるべき場所の上、3分の1に髪の毛が生えている「ローヘアーライン」の症例。
髪の毛の中に、髪の毛が生えない耳を作らなければならない。
このような手術は、永田法以外では不可能な症例。
耳たぶも異常に下に存在する。
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手術の複雑なデザインを示す。
血管の走行も通常とは異なり、異常に前方を走っている。
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頭から血管膜を起こした。
耳のあるべき場所で、
髪の毛が生えたところからあらかじめ薄い皮膚を採取した後
毛根部分を切開したところ。
耳たぶの表は、上に移動するために2枚に裂いている。
全ての耳介軟骨は摘出した。
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切除した毛根を左に置いて示している。
これで耳のあるべき場所からは、髪の毛が生えてこなくなっている。
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作成した3次元肋軟骨フレーム。
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耳があるべき場所に3次元肋軟骨フレームを移植した。
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移植した3次元肋軟骨フレームを生かすために、上半分は血管膜でカバーした。
下半分は、耳たぶの表側皮弁を上に引き上げ移動してカバーしている。
耳珠も、新たに正しい位置に作成している。
中に隠れて低い場所に存在していた外耳道は、正しい位置まで引き上げ移動した。
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血管膜の上に、あらかじめ頭から採取しておいた薄い皮膚を移植した。
耳の上の赤い部分は、皮膚を薄く採取した部分。
この部分は、浅いかすり傷程度なので、この部分は入院中に治って髪の毛が生える。
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フラッシュをたいて撮影したところ。

その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。