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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

今年も夏休みがやってきた。
永田小耳症形成外科クリニックでの4回目の夏休みだ。
永田小耳症形成外科クリニックの夏休みは、
ずっと以前からの予約の方たちばかりで、
よって「10歳の肋軟骨移植術の手術」の子が、ずらりと並ぶ。

永田小耳症形成外科クリニックが小学校の寄宿舎になったかのようだ。

で、みんなぞろぞろと、徒党をくむようになる。
で、小競り合いを始めることもある。
要、注意だ。

以前だが、
しきりにナースコールが鳴った事がある。
行って見ると
「だれだれが何をした」と言いつけてくる。
あいては
「違う、悪いのはそっちだ」と言う。
たがいに言い分があるのだが、あたしには関係のないことだ。

「こんな事で私を呼ばないで!
幼稚園の子じゃないんだから自分達ででなんとかして!」
けんかのの仲裁を大人にさせようなんて、とんでもない。

「仲良く遊ばないといけないんだよ」と他の子が叫ぶ。
「違う!仲良くなんかしなくていいからおとなしくしていなさい!」と私は叫ぶ。

しばらくして・・・
部屋に行って見ると子供たちの動きが止まる。
クッション投げあって遊んでる。
けんかしてたんじゃないの?
こらあ、何してんの、やめなさい!
ごていねいに、クッションはサッカーボールの形をしてる。

しばらくして・・・
部屋に行って見るとまたっ
こんどは紙ひこーきを飛ばしてる。

だから仲良くするなと言ったでしょう!
さっきケンカをしてたのに、懲りないやつらだ。

こんな事の繰り返し。どうぞ無事に退院しておくれ。

そんな子たちでも手術が終わって何年かすると、
すっかり背が伸びて、顔も変わり、
私の事など無視してかかる。
でも、それが、楽しみな、夏休みである。