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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

本日は土曜日。

永田小耳症形成外科クリニックでは外来日。

朝から多くの小耳症の患者さんが来院され外来が込み合った。

何とか診察を済ませて一段落後、

入院中の小耳症の患者さんたちの包帯交換を行った。


包帯交換を終了後、外来診察に降りようとした所、

病室のプレイルームの雰囲気が、いつもと違っている。

小耳症の患者さんたちが一列に並んで大集合しているではないか。

小耳症で入院中の患者さんたちは、ほとんど10歳の子供達だが、

一列に並んだその子供達の前に椅子が1席置いてある。

その椅子に5分間、私に座るように言われた。

何事かと思いながら座ると、なんと「永田先生、お誕生日おめでとうございます

と、まず、みんなからの言葉。

そして「永田先生の好きな松田聖子の〈青い珊瑚礁〉を歌います。」と、

みんな声を合わせての大合唱となったではないか。

歌の1番は、通常の歌詞で、そして2番は替え歌となった。

耳を作ってくれてありがとう」と言う意味の替え歌となったのだ。

聞きながら、私は大感激して思わず涙があふれ出した。が、それをぐっと我慢。

歌い終わった後子供達の代表者が

永田先生、お誕生日おめでとうございます。

いい耳を作ってくれてありがとうございます。

これからも長生きしてください。」
と、明確にはっきりとした口調で述べられた。

またまた私は大感激して思わず涙が、にじんできた。

私は「ありがとうね」。と述べて外来へ戻ろうとしたら

これみんなからのプレゼントです」と、

きれいな青い包装がなされたチョコレートをプレゼントされた。

これら突然の出来事に、私は驚きと感激の連続だった。


外来へ戻り、また数名の小耳症患者さんたちを診察した。

午後からは、数名の小耳症患者さんたちを診察後

新患の小耳症患者さんが3名来られた。

その3家族とも同時に外来に入っていただき、

約2時間かけて小耳症手術について詳しい説明を行った。

その後も数名の小耳症患者さんたちの診察を行って

気がつけば夕方となった。


青い珊瑚礁、万歳。