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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

人がやった事をまねるだけでは満足できない。


人が誰もやらなかったことや

誰もやれなかった事を行うことで

新たな「オリジナリティー」の世界を生み出す。


「みんなで同じ道を歩きましょう」。というような画一的な教育を受ける日本では


人がやらなかったことを行おうとすると

発展途上では、異質人扱いをされる。

時には、気が狂った、という扱いをされる事もしばしばある。

非難ごうごうと陰口をたたかれる事もある。


でも、新たな挑戦を誰かが行って成功しなければ進歩は起こらない。

周囲の雑音に惑わされる必要などない。

陰口をたたかれればたたかれるほど

注目を浴びていると言うことかもしれない。


非難するような人達や集団などは、

何の結果も出しえない社会の役に立っていない場合が多い。


いちいち気にしていたら進歩など起こりえなくなる。

変化を求め結果を出して初めて認められる。


結果を出せば、

以前に陰口をたたいていたり非難したりした人の方が、逆にバツが悪くなる。



人生の転機と言う事態が誰にでもある。

あの時こうしていたらとか、

あの時よくも思い切ったことをしたものだとか、

振り返るとそのような事態が積み重なって時を経て

人生の重みを増していく。


どんなに年をとっても今後に目標を立てる。

通常は人が発想しないようなとんでもない事であっても

強い意志を持ちスタートをする。


常に目をキラキラとさせながら。

これからの人にとって、とても必要なことだ。

金曜日、手術が終わったあとしばらくして、
ナースの I さんが医局へやってきた。

だまって立っている。

「え、どうしたの?何か?」
と聞くと、
「はい・・・」と言うのである。

「怖い、何の話?」といいながら医局の外へ出た。
胸がドキドキ、顔が引きつってきた。
「実は・・・」
あした院長の誕生日で、今みんな歌の練習してるから、
今院長が2Fへ来たら困るんです、と。

なんだ、じゃあさっきの質問は、そうだったのか。
さっき2Fで誰かが院長に
「先生、最近の曲で何が好きですか」と聞いていた。

院長は「パバロッチのオーソレミヨ」だ、と言ったので、
私が「松田聖子の青いさんご礁でしょう」と叫んだのだ。

でも、 I さん、さっきの態度じゃ、何かあるってばればれジャン。
案の定、医局に帰ると院長が、
「何の話だ」と聞いてきた。
「何でもありません」と話題をかえると、不機嫌になり、
「お前達は何時もそうやって陰で色々言っている」という。
面倒なので、
「女の秘密の話です」といっておいた。

翌日、回診が終わって院長が1Fに下りようとすると、
師長さんが、そわそわしている。
子供達が廊下にずらりと並んでいる。
椅子がひとつおいてあり、
「ちょっとだけでいいからすわってください。」というと、
院長は怪訝な様子で、
「外来で患者がまっとるんだ!」とおこっていた。

椅子に座って、子供達が
「青いさんご礁」を歌い始めたら、
案の定、院長はめがねをはずして、目をぬぐっている。

私はナースステーションで、
「やっぱり泣いた!」とつぶやいた。

院長、これだけで、また来年の誕生日まで、頑張れるね。

あ~ 私の恋は、南の風に乗って走るわ~♪
あ~ 青い風 切って走れ あの島へ♪

あなたと会う前に すべてを忘れてしまうの
はしゃいだ 私は叱られ~ 
  (走っちゃだめだって言ったでしょう!)
いたい胸 押さえるでしょう
  (軟骨採ってるからね)
すてきな お耳をありがとう!!
  (どういたしまして。だって耳作るの好きだから)
これからずっと 長生きしてちょーうだい
  (タバコやめてね、おじいちゃん)
あなたが好き♪

永田先生

お誕生日おめでとうございます。

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