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永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

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九州地方の某病院で組織拡張法による耳の形成術を行うために
耳があるべき場所に風船を入れる手術を行われたが、
感染して風船を抜き取ることになってしまった症例。
その際につけられた傷が頭に残っている。
組織拡張法は世界的にすでに行われなくなった古い手術法であるが
いまだにこれを行っている病院が存在しているので要注意。

組織拡張法の欠点は
組織拡張する手術が余分に必要なことと、
細菌感染や、拡張しすぎによる皮膚の裂け目が出来たりするトラブルが多い。
組織拡張法で皮膚の表面積を一旦広げても、
その表面積は必ず収縮して元の表面積に戻るので意味がない。
また、組織拡張法で再建した耳は時間の経過とともに
移植された肋軟骨が吸収されて変形萎縮を起こす。
以上のごとく欠点が多すぎるために組織拡張法は耳介再建に対しては世界的に行われなくなってきた。

国際小耳症学会においても組織拡張法による耳の再建術は報告されることすらなくなっている。
むしろ、自然な皮膚の表面積を有効に広くして利用することが出来る安全な永田法が報告されてからは
組織拡張法は、全く必要がなくなった。
その意味がこの症例からよくわかる。

2010年4月9日肋軟骨移植術を行う直前の状態。

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永田法の皮弁形成および皮下ポケットの作成。
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作成した永田法の3次元肋軟骨フレーム。
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3次元肋軟骨フレームを皮下ポケットに移植したところ。
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そして本日2011年1月11日、耳立て手術の日を迎えた。
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耳立て手術のデザインを示す。
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耳の後ろから耳を支えて立てるための永田法の肋軟骨ブロックを作成した。
それを生かすために頭から血管膜を起こした。
側頭部より薄い皮膚を採取した。
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耳が立っている。
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耳が立っている。
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側面全体の所見。
血行が良い耳が再建されているので、耳の腫れは入院中に引く。

その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。