fc2ブログ

小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

インドから手術を受けに来た美少女とその家族。
永田小耳症形成外科クリニックに一大旋風を巻き起こしている。

なんてったって、言葉が通じない。
ナースはみんなへっぴり腰。

ところが当のインド人家族、
「あんたたち、英語が喋れて当然でしょ」と思っているわけではないだろうが、
平気で英語で話しかけてこられる。
驚いた事に、弟の8さいの少年も、英語だ。

うむ、インドって、インド語を話すんじゃないんだっけ?
ぺらぺら話しかけられても、理解不能で、
悩んでいると、
しかたないわねえ・・・と言う風情で、紙に英文をさらさら書いてくれる。
それを読んで、なんとか意味を理解して、
・・・いるのだろうか?

入院中の患者さんで、女子大生が1名おられ、
これがまた英語が得意と言う事で、
みんなすっかり頼りきりだ。

御本人はもうすぐ退院だと心待ちにしておられるが、
できることならもうしばらくいて欲しい。

気がつけば、
インドの少年は入院中の子供達と、すっかり溶け込んで遊んでいる。

手術当日はインドの両親とも不安げで、
私が側を通り過ぎるたび、
まだか?とか
だいじょうぶか?とか聞いて来られ(たぶんそうだと思ったが)
ああ、小耳症の患者さんの親御さんの心配振りは、
まったく万国共通だなと、
そこだけは妙に納得したしだいだ。

今日は術後2日目で、
もう痛くない、元気だと言う事で、
御両親も、御本人も笑顔であった。

私の頭の中は、英語の単語がくるくる回ってる。
P1030791.jpg
耳垂残存型小耳症の術前。
P1030792.jpg
手術デザイン。
P1030794.jpg
肋軟骨4本を採取して作成した永田法の3次元肋軟骨フレーム。
P1030796.jpg
皮弁形成および皮下ポケットの作成。
P1030798.jpg
3次元肋軟骨フレームを皮下ポケットへ移植した。
再建された耳。

その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。