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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

Nagata Microtia and Reconstructive Plastic Surgery Clinic
Satoru Nagata, M.D., Ph.D.  5/March/2019
2nd-stage operation for lobule type microtia

永田小耳症形成外科クリニック・永田 悟・2019年3月5日
耳垂残存型小耳症の耳立て手術


P1160401.jpg
6 months after the 1st-stage operation
   for lobule type microtia
    and reconstructed auricle.
The outline for the 2nd-stage operation.

半年前に耳垂残存型小耳症に対し、
  肋軟骨移植術を行って再建した耳介。
耳立て手術のデザイン。

P1160403.jpg
The temporoparietal fascia flap
   [TPF] is elevated.
Ultra-delicate split thickness scalp skin
   [UDSTS] is harvested.
Costal cartilage block
   for ear projection is fabricated.

TPFを挙上した。
頭皮分層皮膚を採取した。
耳を立てるための肋軟骨ブロックを作成した。

P1160407.jpg
The total suture line.

縫合線の全体像。

P1160405.jpg
The reconstructed auricle is projected.

再建された耳介が立っている。

P1160409.jpg
The reconstructed auricle is projected.

再建された耳介が立っている。


このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染 移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎 縫合不全 ハゲ 床ずれ その他

上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。



3月3日はひな祭り。「耳の日」でもあります。
その一日前、3月2日、第38回小耳症説明会が開催されました。
ほぼ毎月、第一土曜日の午後1時から、永田小耳症形成外科クリニックの外来待合室で行われています。
クリニックでの説明会なので、小さな会ですが、その分小さいお子さん連れでも気兼ねなく参加していただけます。

今年生まれた方は、手術の適応年齢が10才なので、手術は10年後になります。
ですから逆に、いろいろな情報を集める時間が十分あるということなので、
一度当クリニックへも足を運んでいただきたいと思っています。

今回参加していただいたBabyは、お父さんに抱っこされてずっとすやすや眠っていました。
それでも長時間、お父さんもお母さんもお疲れ様でした。
皆さんご参加、ありがとうございました。
私も今回は、事務さんがお休みでも、お金の計算が一発でできたので、
やったあ、
大よろこびで家路につくことができました。