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永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

1週間ほど前「都会の産科崩壊」のトピックがニュースとなっていた。

病院の産科が閉鎖されると言うことだった。

その病院では、小児科医が3名いたのだが、4月で2名が去り、

残った1名も、6月で退職する。

これでは、生まれた子供に異常があっても、

それを管理する小児科医が、いなくなるために、産科を閉鎖することになったそうだ。

その病院で出産する予定だった妊婦さん達125名は、

新たに自分で、別の施設を探さなければならなくなった。


別の産科クリニックでは、医師が高齢となり、

最後の30名ほどの出産を済ませたら閉院すると言うことだった。

息子は、医者になっているものの、

訴訟の多い産科を嫌って、麻酔科医となったそうだ。

高齢の医師は、クリニックに泊り込む生活をずっと行ってきた。

何年も泊り込んでいるのは私も同じだが、

産科の場合は、夜中の出産が多いのだ。


この高齢の医師が言うには、

「誰もこのような、過酷なつらい産科の仕事など、やりたがらないのだ。」

「だからこのクリニックは、自分一代で、閉院する。」

ということだった。


このように、医療は、これまで、

まじめな高齢の医師の人類愛により

多くが支えられてきた面が大きかったのだ。


しかも以前は、2つの県に1つの医学部しかなかった。

私が医学部受験時代は、競争率は10倍以上30倍まで当たり前だった。

結果的にその時代の医師達は、非常に優秀な頭脳を持ち、

非常にがんばって働く医師が多かった。

患者さんのためと言う意識も強かった。


現在の医学部の競争率は、2倍か3倍と言うところが多い。

医師の質も低下しているようだ。

と同時に、我慢することもなくなっている。

夜中まで働きたくない医師がほとんどとなった。


医師も人間と言うことで、研修医の過労死問題で裁判が行われてから、

権利意識があまりにも強くなりすぎるようになった。

私が研修医のころは、大学でも定時の手術が朝の7時から始まっていた。

だから、朝の6時30分には、手術室に入っていなければならなかった。

自宅に帰れるのは、夜中遅くとなっていた。

それも、週に3日帰れれば良いほうだった。

給料も、すずめの涙だった。

看護士の給料より、研修医の給料は安かった。

しかし、膨大な症例を、研修医の間に、見ることができて

医師としての経験が豊富となり、実力が付いた時代だった。



今では、患者さんが手術室に入るのが朝9時からとなっている。

研修医は、夕方になったら原則帰ることになっている。


10年経っても、一人前の手術ができない医師が多くなっている。

夜中に働くと言う意思が消失してきている。

患者のために働く意識も薄れてきている。


さらに、医療費削減が、医療崩壊を招いている。

悪循環だ。












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