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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

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髪の毛が耳のあるべきところまで生えている小耳症。
このような症例を、ローヘアーラインを伴う小耳症と言う。
このまま肋軟骨移植を行うと、耳の上のほうでは髪の毛が生える耳が再建されてしまう。
髪の毛が生えない耳を作るためには、全く別の手術法が必要だ。
この症例は、昨年11月に手術を行った。
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手術のデザインを示す。
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頭からまず毛根を含まない薄い皮膚を採取した後、
耳のあるべき部分に生えている毛根部分を切除した。
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3次元肋軟骨フレームを作成した。
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耳のあるべき場所に3次元肋軟骨フレームを移植し、耳の下半分は皮膚弁でカバーできた。
耳の上半分は、頭から起こしてきた生きた血管膜でカバーした。
切除した毛根部を耳の前において示している。
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血管膜の上にあらかじめ頭から採取していた毛根を含まない薄い皮膚を移植した。
そして半年がたった。
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髪の毛が生えない耳が完成している。
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本日の耳立て手術のデザイン。
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耳を後ろから支えて立てるための肋軟骨ブロックを作成。
頭からは、2枚目の血管膜、すなわち骨膜を含む膜を起こした。
さらに薄い皮膚を採取した。
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耳を上から見たところ。耳が立っている。

このようにローヘアーラインを伴う小耳症手術は、髪の毛が生えない耳を作るために
非常に複雑な手術を行ってやっと耳が再建される。

この手術法も、永田法である。

従来法のタンザー法やブレント法では、できなかった分野だ。

その1

このブログの写真は小耳症治療をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

小耳症手術による合併症
一過性の顔面神経麻痺 浅側頭動・静脈の血行不良による植皮の生着不良 感染、移植軟骨の露出 気胸 術後肺炎
縫合不全 ハゲ 床ずれ その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。


その2

このブログの写真は耳介形成術をご理解いただくために、参考資料として掲載させていただいています。
それぞれの症状によって、手術結果は異なりますのでご了承ください。

耳介形成術による合併症
 感染、 縫合不全 その他
上記のような合併症が生じた場合は、症状に応じて対処致します。場合によっては再手術を行う可能性もあります。















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