fc2ブログ

小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

午前中に

入院中の小耳症患者さん達の包帯交換を行った。

午後からは、局所麻酔の手術を1件行い

やっと自由時間が持てた。


アメリカ形成外科学会でのインストラクショナルコースの準備に取りかかることができた。

とにかく、総計3時間もの講演となる。


私の教え子であるトロントのシックチルドレンの医師2名と、アルバータ大学の医師1名と

私とで、

「永田法の、小耳症に対する耳再建手術」

を、わかりやすく解説しながらの、講演となる。


うち1時間半をかけて、私は、講演しなければならない。

図や写真を入れて、総計800枚以上の写真を供覧しながらの説明となる。


「小耳症の典型例の総論。

手術法による分類。

耳のあるべき解剖の理想のプロポーション。

デザイン設計の仕方。

胸郭変形をきたさない傷の短い肋軟骨の採取の仕方。

肋軟骨を使った3次元耳型フレームの作成の方法。

作成の器具。


そして各論

耳垂残存型小耳症。

耳甲介型小耳症。

小耳甲介型小耳症。

両側小耳症に対する聞こえの再建、バージニア大学耳鼻科との国際共同手術。

第1、第2鰓弓症候群を伴う小耳症。

ローヘアーラインを伴う耳垂残存型小耳症。

ローヘアーラインを伴う耳甲介型小耳症。

ローヘアラインを伴う無耳症。

上記全ての症例に対する一度手術を受けたものの

不幸な結果となった症例に対する再々建手術。


外傷耳欠損に対する再建術。

すなわち、熱傷。切創。柔道耳などの欠損変形の再建術。

腫瘍切除後の再建術。

など」


耳に関する再建の全てを語らなければならないから大変だ。

英文原稿だけでも原稿にして100ページを超えている。

読み終えると、のどは、からから、息は絶え絶えとなる。


残りの時間を、トロントの医師2名とエドモントンの医師1名で、

「永田法を、学ぶ側の立場から、訓練の仕方や、永田法の経験。」

を講演して。

質疑応答となる。


このアメリカ形成外科学会における永田法のインストラクショナルコースは、

今回で3回目となる。

1回目は、サンフランシスコ。

2回目は、ボルチモア。

そして今年の3回目は、シカゴだ。


1回目2回目までは、

ブレント医師の耳再建法の、コースが、永田法のコースと、ともに、2コースあったのだが、

今年からは、小耳症に対する耳再建術のコースは、ついに

永田法のみとなった。


11月2日、成田を立ちシカゴへ飛ぶ予定だから、

準備期間など、もうほとんど残っていない。























管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
https://acrejuvenation.blog.fc2.com/tb.php/2219-f6336db4