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永田小耳症形成外科クリニックと愉快な仲間たち

愉快な仲間たちの秘密の会話

当クリニックは、2階建て。1Fは外来と手術室、院長の居室である医局があり、2Fは病棟になっている。
かなりの面積なので、あたりまえだが掃除が大変。
で、業者に依頼して清掃をお願いしている。

今までにいろいろな人が来てくれて、中にはびっくり仰天の人もいたが、
(2日でやめてしまったり、ある日突然来なくなったり・・・)
ここしばらくは、ずっと同じ人が通ってきてくれている。

体は小柄だが、くるくるとよく働く、明るいおばちゃんだ。

おばちゃんは工夫がダイスキで、
ペットボトルでスポンジ置きを作ったりして、なんだか楽しそうだ。

でも、そのおばちゃんが、
ある日
「もう来れないかもしれない」と言い出した。 
「え?どうしたの?」
「カラスにつつかれたの。もう怖くてゴミダシに行かれない」

「いや、それは困るわよ。やめないでよ」とお願いしても、
おばちゃん、 思いつめた顔をしている。

しばらくは、
「あっちにカラスが何羽 とまってる」とか、
「こっちのカラスが飛んできた」とか、
おばちゃん本とに怯えてて、
そういえば近所の奥さんもゴキブリが本とに怖くて、
よくうちに助けを求めに来たけれど、
やっぱり他人にとっては何でもないものが、
自分にとっては怖いものってあるのだから仕方ないわね。
でも辞めないでと、念じていた。

そのうちしばらくしても、
「やっぱりやめます。」と言われないので、
カラス騒動は終結したのかと思っていた。

で、2Fへの階段を上っていくと、ベランダに、
黒と黄色の渦巻き模様がぶらさがっている。

「なに~~!?」

おばちゃんのカラスよけだった。
プラスチックにかいたもちろん手作りである。

ごみ置き場には、黄色いゴミ袋を引き裂いたカラスよけをぶら下げてある。
ごみを捨てるときは、金ラメの入ったストールを肩にかけ、
カンカン塀を叩きながら行くと大丈夫だと。

よかった。
おばちゃんは元気になったけど。
でも、もしかして、
カラスよけの渦巻きは、クリニック側に向けるより、
外側に向けたほうが効果があるのではないか。

しかしおばちゃんが元気になったのだから、ま、良しとしよう。



 












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