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小耳症(永田法)の軌跡と新たな出発

永田小耳症形成外科クリニックは、院長・永田悟医師の逝去にともない、令和4年1月に閉院いたしました。このブログと、永田法による小耳症手術は次世代に引き継がれ、現在も行われています。小耳症手術をご検討の方は、ぜひご覧ください。

3月5日(土)
無事、第3回小耳症説明会を終了しました。

曽根師長は私用のため、お休み。代わりにナースのⅠさんが、2Fでの入院生活の説明をしてくれました。
Ⅰさんは、朝から緊張気味で、練習してきますと、Ⅰ号室の女子の前でスピーチをしてきたそうで、本番は結構な出来で、よかったです。Ⅰさんを紹介するときに「影の師長!Ⅰさんです!」と言おうかと思ったけれど、来院のご家族の真面目な顔を見て、やめておきました。ふざけてるって、怒られちゃ困るので。

院長も、3回目なので、だいぶ声も落ち着いてきて、よかったですね。
今回は、代わりに私が、ちょっと、上がり気味でした。

2階から、入院中のお父さん、お母さんも降りてきていただき懇談。ご希望の方の診察も終わって無事、説明会が終了しました。

来月は、麻酔の先生のお話を予定しています。手術の終わった方も、これから手術の方も、ぜひ聞いていただきたい、興味深いお話になると思います。


※手術日が終わってから、毎日の生活の中で気を付けたいこと※

当院では「もう耳を下にして寝てもいいよ。」という状態で退院していただきます。
退院してからも、ずっと耳に当てものをして寝ないといけないという施設もあるようですが、当院では、それはありません。
しかし、いくつか気を付けてほしいことは、あります。

大事なものは、いつもきれいに洗いましょう。
作った耳も、生きています。お風呂に入ったら、必ず耳を丁寧に洗ってください。永田法で作った耳は血行が良いので、退院してからも腫れがどんどん引いていきます。彫の深い耳ができますが、その深いところが洗いにくいので、垢がたまります。ほっておくとかぶれてきます。頭の中の皮を取ったところも忘れずに洗いましょう。保護者の方は、時々チェックをお願いします。
きちんと洗ってさえいれば、問題はおこりません。

傷のところからワイヤーや糸が出てくることがあります。すぐに抜けば、何の問題も起こりません。ほっておくとその糸を伝わって細菌が入ることがあります。きれいに洗って、家にある消毒薬で消毒をして、早めに診察においでください。

退院したら、すぐ学校や仕事へいってもかまいせん。
運動は、縄跳びや、水泳などすぐ始められます。ドッジボールなどの胸がぶつかる運動は、もう1か月待ってから行ってください。柔道や、レスリングなど、耳を強くぶつける可能性があるスポーツは、控えてください。学校で、必須になっている場合は、ご希望の場合、診断書(有料)をお書きします。

耳を圧迫することは、控えてください。水泳用の帽子やヘルメットなど、少し緩めのものをご使用ください。メガネやマスクもかけられますが、耳を強く圧迫していないか、時々チェックをしてください。

耳を作るとき、永田式ワイヤーを80本以上使います。材料はステンレスです。MRIの検査は、控えていただくようお願いします。
CT検査は受けられます。

けがをしたり、心配なことがあるときは、いつでもご連絡ください。
  TEL 048-449-3030  メール info@nagata-microtia.jp





質問ですが、MRIは将来的にずっと撮れないのでしょうか?
頭部MRIなど、どうしても撮らなければならない疾患の場合はどうすればいいのでしょうか?

2016.03.14 02:09 URL | みみこ #- [ 編集 ]

肋軟骨を固定するためにステンレスワイヤーを用いています。MRI検査を受けると、金属が熱を持ちますので、移植肋軟骨の細胞が熱でダメージを受ける可能性があります。MRI検査の代わりとしてCT検査は、問題ありません。

2016.03.25 18:42 URL | 永田悟 #- [ 編集 ]

以前は、MRI検査を受けるとワイヤーが熱を持つためダメージを受けるといわれていましたが、イギリス形成外科学会誌に掲載された昨年の最新の研究論文によると熱は、1度から2度と、わずかなので,MRI検査を受けても問題が無いことが報告されました。

2019.04.18 19:01 URL | 永田悟 #- [ 編集 ]













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